無力、それは

文字数 7,206文字

別世界のファイナル達と別れてすぐ。
フ「だからくっつくなって…」
エ「いいじゃん」
フ「あのな…俺達は恋人とかじゃねぇんだぞ?」
エ「でもきょうだいじゃん」
フ「…ダメだこれ」
人の目がつきにくい場所なのが幸いだった。
エ「ねぇ、兄さん。」
フ「…どうした、エンド。」
エ「兄さんはどうして戦うの?」
フ「それは…」
言葉が詰まる。
フ「…約束の為だ」
エ「約束?」
フ「ああ。俺とあの人との、無力な約束だ」
エ「どんな?」
フ「『レミルに平和を。』ただそれだけのちっぽけな約束だった。」
エ「じゃあ約束は果たせたんだね」
フ「…いや。果たせていない。…果たせない、というのが正解なのか」
エ「どうして?今のレミルは…」
フ「確かに平和は勝ち取った。だが考えろ。もう戦いは起きないと誰が保証できる?それは平和と言えるのか?」
エ「……」
フ「…そもそも、あの約束は守れないんだ。あの人と過ごした『レミル』はもうない。今のレミルはただの抜け殻だ。」
エ「でも兄さんは、ソル様に味方してる」
フ「…俺は俺なりにやっているだけだ。ただひたすら殴られるだけの存在じゃない。無力の味はもう飽きたんだ。」

『失せろおっ!』
『うわああっ!』
『…ククク。こいつはもらって…』
取り上げる。
『これは…僕のものだ!渡すもんか!』
『…気に食わねぇ。おいお前ら、やるぞ』
『これは…アイゼンと僕の…思いぐっ!』
『くだらねぇなぁ!?思い出だァ?寄越せ!』
『ああっ!』
『こんなゴミなんざ…』
…パキン。
粉々にされる水晶。
アイゼンとの思い出。
『ハーッハッハッ!てめぇは大人しく泥水でも啜ってろ!グズめ!』
『僕は…』
『半竜なんざただの金だ。てめぇはただ死ぬだけに産まれたんだよ』
『…無力だ』
『わかったらとっとと失せろ。てめぇなんかいるか。どっかで勝手に死んでな』
ボロボロと泣き崩れながら破片を掻き集める。
『行くぞ。あんなガキに付き合ってられるか。』
破片は非情にも皮膚を突き破る。
彼女への思いが赤い血液となって流れていく。
『僕は─』
ダァン!
右膝を1発の銃弾が貫く。
『うるせぇんだよ。あ?黙ってろ。』
『っぐ…ぁ…ぃ…』
壁に手を当て、立ち上がる。
バァン!
『うぐあああっ!!』
左膝も撃たれる。
バァン!バァン!バァン!バァン!
右肩、左肩、腹部に2発。
すぐに死ねないこの体が憎い。
『くたばれ。じゃあな』
『ちく…し…ょぅ……ァ…ィ…ゼ……ン』
『ファイナル様!?ファイナル様!!しっかり!』

あの時の感覚は今も残っている。
今の俺が生きているのは、彼女がいたからだ。
あの時に味わった無力。
それは今力となっている。
無力を乗り越えて、今がある。
エ「兄さん?」
フ「…いいや。なんでもない。」
帰路を歩く。

フ「やっと着いたな」
キ「おかえりなさい、ファイナル。」
フ「はい。」
キ「後で人里に行くのですが…着いてきて貰えませんか?」
フ「分かりました。その時はまたお呼びください」
自室。
フ「あ、妖夢。」
妖夢「あ…ごめんね?勝手に入っちゃって」
フ「いいや。俺がいない時に掃除してくれてるんだろ?助かってるよ。」
妖夢「そっか。ありがとう。」
床に座り、袖をめくる。
フ「…中々治ってくれないな。」
包帯が巻かれた右腕。
妖夢「どうしたの?」
フ「…紅魔館でちょっと、な。」
フィルに噛まれたなんて言ったら困惑するだろう。
フ「今日は疲れたな…妖夢、また2時間後くらいに起こしてくれないか?」
妖夢「わかったよ。おやすみ。」
瞼はすぐに重くなり、眠りの世界へと誘う──

『懐かしいな、ここは』
昔歩いた場所。
あの人と共に。
『ねぇ、ファイナル。』
『君は…もしかして』
『覚えててくれてるんだ。嬉しいな。』
『アイゼン…』
『…懐かしい声。やっと君に会えたんだ、って思うよ。』
見れば見るほど妖夢に似ている。
『でも、私と君は結ばれることは無かった。君は私の死を乗り越えて、幸せを手に入れた。すごいよ。』
『君がいなかったら今の俺はいない。感謝してもしきれない』
『私の宝物。君から貰った水晶玉。小さくて、いつも私の心を写してくれた。でも…それは、もう、無いんだよね。』
砕かれた水晶玉を思い出す。
それを掻き集め、アイゼンを守ろうとした事も。
『私はもう喋れない。でもね、君と一緒に過ごすことは出来る。』
『…それはどういう事だ?』
アイゼンの姿が半霊の様な形になる。
『じゃーん。どう?』
『どう?って言ったって…』
『もう。…じゃあ、また後でね。』
待ってくれ。
何故か声が出ない。
何かに体を引かれる。
フ「っ!」
…目覚めてしまった。
フ「…時間もまだ経っていない…もう一眠り…」
ロ「ファイナル!」
フ「ろ…ロッキーさん…?」
ロ「早く来い!このままだと死ぬぞ!」
いっぽ外に出るとそこはまるで別世界だった。
フ「なんだ…?」
火柱が上がる地面。
フ「なんなんだ…?」
ここは冥界。
フ「これじゃまるで…」
亡霊達が住まう場所。
フ「地獄じゃないか…!」
力丸「ん?お前…ファイナル!?」
フ「力丸!?なんで幻想郷に!?」
力丸「何言ってんだ…ここはレミル…」
「「まさか!」」
レグルス「ファイナル様!」
フ「レグルス。簡潔に今の状況を」
レグルス「はっ。どうやらレミルの惨状が何らかの影響で幻想郷にもつれ込んだものかと」
フ「…どうにも理解できないが…やるしかないってのは分かる」
レグルス「既に各地で戦闘が行われております。」
フ「わかった。行くぞ、力丸、レグルス!」
レグルス「お任せを。」
力丸「ああ!」
フ「突き進め!」

レイル「…もう!なんなのですか!私はただお散歩してただけなのに!」
イ「レイルさん!」
レイル「イゼさん!?」
イ「兄様たちが来るまで私たちで!」
レイル「わ、わかりました!」

ロ「うらあ!」
マイン「ったく…邪魔なんだよっ!」
ロ「ホントこいつらは諦めの悪い…」
マイン「全くだよ。蹴散らそう」
ロ「おうよ。ぶっ飛ばしてやるぜ。」

エ「…フィル、落ち着いて」
フィル「うん…ありがとう、エンド義兄さん」
サ「私もやりますよ。みんなで戦いましょう!」
エ「来る!」

ジェイ「…誰かと思えば」
ボルグ「ほっほ。意外だったかな?」
マーク「ほら、ボケっとするなよ。」
キャメノ「全力で迎え撃ちます!」
ジェイ「さて…一仕事しますか」

「ククク…クハハハハハ!後は奴らが潰れるのを眺めるだけだ。残ったものは我が直々に手を下す!」
フ「理想と現実は違うってこと、理解してるか─?」
「なん──」
フ「クズが」
血溜まりを生み出すそれに向かって吐き捨てる。
フ「後は残った奴らを潰すだけ。」

次第に幻想郷は元に戻っていく。
眠る前の静かな白玉楼へ。
さて、寝ようか…
キ「ファイナル、良いですか?」
おっと。忘れていたな。
フ「分かりました。行きましょう」

人里。
どうやらあの異変は白玉楼周辺でのみ起こっていたようだ。
人々は何事もなく過ごしていた。
男「おい!金を出しやがれ!」
…ある意味、日常だな。
フ「キルア様。少しだけお時間を」
キ「では、先に行っていますね」
「誰か…誰かぁ!」
フ「おい貴様。」
「あん?ンだてめぇ?」
フ「見苦しいぞ」
「アァ!?てめぇぶっ殺してやる!」
ナイフを振りかぶる。
フ「よっ」
「うぎゃああ!」
あっさり組み伏せる。
フ「すいませんね、店の前で」
店主「いやいや。助かった。ありがとうよ。」
フ「じゃ、こいつの後始末は頼みます」
店主「わかったよ。本当にありがとうね」
フ「いえ。ではまた。」

フ「お待たせしました。」
キ「ファイナル!見て見て!」
洋服屋。
こんなにはしゃぐのは初めて見た。
まだ16歳。
それ相応の似合う服を見つけては顔が緩む。
生憎俺には服の美的センスは無い。
それでもキルア様が喜んでいるのは見ていて嬉しく思う。
キ「ファイナル!これとかどう?」
フ「いいと思いますよ。似合っています」
キ「そう?嬉しいな。」
口調が緩い。
今日はゆっくりして欲しい。
あまり考えすぎると逆に疲れてしまう。
キ「ファイナル。行こう」
フ「何も買わないんです?」
キ「うん。この服がお気に入りだから」
フ「そうですか」
ポツッ。
キ「…あれ?」
ポツポツポツポツ……ザーッ!!
フ「これは酷い…あそこで雨宿りを」
小さな屋根。
それでも雨を凌ぐには十分すぎる。
フ「大丈夫ですか?」
キ「大分濡れちゃった…」
フ「私のジャケットをお使いください」
キ「ありがとう…それと、」
フ「なんでしょうか。なんなりと。」
キ「あなたといる時だけ…このままの口調でいいかな。」
フ「…構いません。あなたがいくら変わっても、私はあなたについて行きましょう。たとえ雨が降っても、私があなたの傘になりましょう…」
キ「…ありがとう。離れないでね。」
腕を握られる。
強く、強く。
その目が絶対に離さないという意思を伝えてくる。
同時に離れてしまうという恐怖を訴えて来る。
フ「安心してください。私はどこにも行きません。あなたが私を思ってくれれば、私はすぐに駆けつけましょう。」
キルアの体を抱く。
それは昔、レグルスがファイナルにそうしたように。
キ「ファイナル…ありがとう…」
微笑む。
私はあの顔を一生忘れない。

キ「ただいま戻りました〜」
エ「おかえりなさい、キルアさん。」
イ「楽しかった?」
キ「はい!」
妖奈「おと〜さん!」
フ「よしよし。いい子にしてたか?」
妖奈「当たり前だよ!私もう子供じゃないもん!」
エ「ホントか〜?」
妖奈「ほ、ホントだもん!」
エ「まあ、この話は本当だよ。妖奈を辛かっただけさ。」
フ「そういう所あるよな、お前」
エ「ハハ。つい口がね。」
部屋に上がる。
事実がある方へと歩いていく。
外が見える廊下。
改めて見ると広いと感じる白玉楼。
幽々子「あら。ファイナル。ちょうど良かった」
手に半霊を抱えている。
幽々子「あなたに逢いたいって子が居たの。ほら」
フ「あちょっ…」
『覚えてるよね?』
頭に直接話しかけて来る。
幽々子「相当あなたへの想いが強いのね。その子の声が聞こえてくるわ。」
『私だよ、アイゼン・ルーヘルンだよ。』
フ「アイゼン…君なのか?」
『たくさんの人に無理を言ってここまで来たんだ。幻想郷の人にもちょっと迷惑かけちゃった。』
フ「そこにいる幽々子様と四季映姫か?」
『その人たちもだけど…1番は紫さんかな。』
フ「後で謝っておけよ」
『うん。』
複雑な気分だ。
昔自分の腕の中で冷たくなった人がもう一度腕の中にいる。
ほんのりと感じる温もりはあの日と変わらない。
『私ね、怖かったんだ。君が私の事を忘れてるんじゃないかって。』
フ「そんな訳ないだろ。」
『…その言葉は嘘でしょ?』
フ「……」
そうだ。
何度も忘れようとした。
何度も逃げようとした。
あの時の俺は臆病者で、傷つきやすかった。
君を失った痛みは今も消えていない。
『でも、よかった。私が今ここにこうやっているのは、君が私を覚えていてくれたから。嬉しいよ。』
フ「アイゼン…」
妖夢「どうしたの?…あ、その子って。」
フ「…ああ。前々から話してた人だ。アイゼン・ルーヘルン。俺の…まあ、友人だ。」
『元恋人って言わないの?』
フ「…バカ」
妖夢「へぇ。聞いてた通り、私に似てるね。」
フ「まあ、悪いやつじゃないさ。俺と一緒にいても悪く思わないでくれよ?」
妖夢「まさか。そんなわけないじゃん。むしろ混ざりたいよ。」
アイゼン『あ、じゃあファイナルの秘密でも話してあげよっか?』
フ「…やめてくれない?」
アイゼン『実はファイナルってね…』
妖夢「うんうん…」
フ「話聞いてる?」
アイゼン『髪の毛がすっごく長かったの。あと今みたいに白くなかったんだ。』
妖夢「へえー!」
フ「……もういい」
アイゼン『ごめんって。』
フ「君は昔からそうだろ。人の話を聞かずに…もう慣れたことだ。」
アイゼン『だってぇ』
フ「ああ、もういいって。好きに話せよ」
アイゼン『やったぁ!…あれ?』
フ「今度はどうし……た?」
半霊から…
人型へ。
フ「…なんで?」
アイゼン『わかんない』
妖夢「…半人半霊?」
フ「な訳…あるのか?」
アイゼン『どうだろ?』
フ「…なんかもう考えるだけ無駄に感じてきた。やめだやめ!」
妖夢「そう、だね!」
アイゼン『いいのかなぁ?』
フ「ともかく!ここに来た以上俺以外の人に迷惑をかけるなよ」
アイゼン『君にはいいんだ…』
フ「そうしないとどっかでやらかすだろ」
アイゼン『酷い!』
フ「部屋は好きに使っていいから。じゃ俺ちょっと用事あるから」
妖夢「は〜い」

アイゼン『へぇ、ここがあの人の…』
エルゼ『おや。お客様ですか?』
アイゼン『ひゃあ!?』
エルゼ『申し訳ありませんね。脅かすつもりはなかったのですが…』
アイゼン『ああ、いえ…』
エルゼ『私はエルゼ・ドラゴン。初代半竜王です』
アイゼン『私はアイゼン・ルーヘルン…初代半竜王?なんであなたがここに?』
エルゼ『それは紆余曲折があったのです…』
アイゼン『あ、そうですか。』
妖夢「あ、エルゼさんも居たんですね」
エルゼ『お邪魔しています。』
妖夢「良かったらどうぞ。」
エルゼ『私は結構です。ファイナルはどこに行ったか分かりますか?』
妖夢「いえ…用事があると言ってどこかへ言ってしまいました…」
エルゼ『…全くあの人は。』
ため息を吐いたあと、消えてしまう。
アイゼン『…行っちゃったのかな?』
妖夢「多分…」
アイゼン『…ねぇ、妖夢さん。』
妖夢「なんですか?」
アイゼン『ファイナルのこと、どう思ってるかな。』
妖夢「…いい、人ですよ。確かに、今あの人と会える時間は少ないですけど…その分、あの人からの愛を貰っています。私も、子供達も。」
アイゼン『…ふうん。』
強くなったんだね。
妖夢「アイゼンさん。」
アイゼン『なあに?』
妖夢「ファイナルのこと、もっと教えてくれませんか?」
アイゼン『…そうだね。私が知ってる限りの事を教えてあげる。』
あれからどのくらい話したのだろう。
話題が尽きることはなく、時間はすぐに消し飛んで行った。
どの話も妖夢は熱心に聞いていた。
アイゼン『ふぅ。たっくさん話したなぁ。』
妖夢「お疲れ様でした!」
アイゼン『…じゃあ、ちょっと外に行ってくるね』

…折角幻想郷に来て、ファイナルにも会えたのに…

が私を許す訳もなく。
アイゼン『もう、終わりなのかな。もうちょっとだけ、このままでいたかったな。』
来る前から分かりきっていた。
半日、限界でも1日しか持たないと。
アイゼン『でも…消える前に…』
私の意思…この魂だけは…
アイゼン『伝えなきゃ。』

妖夢「おかえりなさい。いい夜ですね。」
アイゼン『妖夢さん。』
妖夢「はい。なんでしょう。」
アイゼン『私がこのままでいれる内に言いたいことがあるの。』
妖夢「…もしかして、あなた…相当無理をして…」
察してくれたのだろう。
急いでくれる。
妖夢「それで、話とは」
アイゼン『私の意志を…あなたにあげる。』
妖夢「…なぜ、私に?ファイナルに差し上げれば…」
アイゼン『私だけがいつも一緒って訳にはいかないでしょ?あなたがあの人と会えば、私も一緒に満たされる。私だけが満たされちゃいけないの。』
妖夢「アイゼンさん…」
アイゼン『それに…』
妖夢「それに?」
アイゼン『ファイナルに会えただけで、私は幸せだったんだ。その幸せは、あなたも同じだったんでしょ?』
体が崩れ始める。
アイゼン『もう、ダメかな…さあ、妖夢さん。完全に消えちゃう前に…私の手を取って。』
手を重ねる。
色々な感情が妖夢へと流れる。
そのほとんどが幸せの感情。
だが、微かに哀しみの感情が混じっている。
それはアイゼンの涙となる。
アイゼン『幸せだったなぁ。もし願うなら…もう一度君の手で…』
その時。
部屋の襖が勢いよく開く。
アイゼン『あ…ファイ』
ファイナル「アイゼンッ!」
抱きしめられる。
また、あの日のように。
アイゼン『…ごめんね…ごめん、ね…』
ファイナル「泣くな。笑え。その顔は…」
彼の指が涙を拭う。
ファイナル「君らしくない。最後まで、笑ってくれよ。君が僕に教えてくれたように。」
『泣いてるとしあわせが逃げちゃうんだって。笑ってるとしあわせは向こうから来てくれるんだよ。ほら、君も笑ってよ。』
アイゼン『…こう、かな…長い間何もしてなかったから、笑い方が分からないや…』
お願い。
もう少し。
あと数秒だけでいい。
この世界に留まりたい。
君の顔を見ていたい。
あの時の顔とは違う、
自信と覚悟に満ちて、
すっかり

になった君の顔を─。

腕からアイゼンの重みが消える。
フ「これでよかったんだろ、君は。」
自然と溢れてくる涙を押し殺す。
フ「君は幸せになれたんだろ?」
形は残っていない。
でも、そこにいる。
声をかければ起きてしまいそうな顔で、君は眠っている。
フ「─ありがとう。」
妖夢「ファイナル─」
フ「妖夢(アイゼン)。これからも、よろしくな。」
妖夢『─うん。よろしくね。』
たった数時間の訪問者。
それでも、君は─
そこにいる。
そこにいてくれる。
無力、それは─
愛する者の死。
無力、それは。
無限の愛。
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