真夏日の犬
実家で飼っていた犬のハヤトが死んだという。十二年間可愛がってきた、とても賢い犬だった。
酷暑の盆休みに帰省した僕は、母と祖母が二人で暮らすその家のあちこちに奇妙な気配を感じた。古い畳の上を小さな四本脚が歩く音、板張りの廊下を移動する黒い影。『それ』はハヤトなのか、あるいは別の何かなのか。
気難しい祖母と、愚痴ひとつこぼさずその介護を務める母。表向き静かで平穏な生活だった。蒸し暑い空気が淀んだ古い家には、しかし、確かに何かが息づいて、ゆっくりと成長しつつあった。やがて『それ』はある姿を取って、僕の前に現れるのだった。
目次
完結 全4話
2021年03月12日 10:00 更新
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小説情報
真夏日の犬
- 執筆状況
- 完結
- エピソード
- 4話
- 種類
- 一般小説
- ジャンル
- ホラー
- タグ
- 実家, 怪談, 田舎
- 総文字数
- 14,928文字
- 公開日
- 2021年03月12日 07:05
- 最終更新日
- 2021年03月12日 10:00
- ファンレター数
- 1