アリエス
グローバリゼーション、ダイバーシティ、ワークライフバランス、セカンドキャリア、外国人社長、現代企業を取り巻く様々な難問を、企業で一番暇な男が取り組む。
星野慎一は日本屈指の総合電機企業TECGの社史編纂室長。35才と脂の乗り切った辣腕営業マンが、亡き妻が残した二人の娘を育てるために、敢えて閑職に身を落とす。だがその異動には秘書室長梅川の企業改革に向けた思惑が秘められていた。
次々に降りかかる難題を、才媛長池遥香の助けを借りながら、なんとか解決していく。
時がたち娘が成長していく中で、慎一は自身の人生をもう一度考え直す機会に直面する。
目次
完結 全46話
2020年12月09日 12:19 更新
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失われた技術者
- 第1話 閑職の日々2020年11月24日
- 第2話 梅川の宿題2020年12月09日
- 第3話 お迎え2020年11月23日
- 第4話 ヒント発見!2020年12月09日
- 第5話 本当に大切なもの2020年12月09日
- 第6話 ついに見つけた!2020年12月09日
- 第7話 誰がために?2020年11月24日
- 第8話 遥香の野望2020年11月24日
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出会い、喪失、新たな旅立ち
- 第9話 星に成ろう!2020年11月24日
- 第10話 業火に焼かれて2020年11月23日
- 第11話 復活2020年11月23日
- 第12話 躍進2020年11月24日
- 第13話 アリエスを心の中に!2020年11月24日
- 第14話 障壁2020年11月24日
- 第15話 多忙な日々2020年11月24日
- 第16話 仕上げ2020年11月24日
- 第17話 けじめ2020年11月24日
- 第18話 新職場にて2020年12月01日
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誇り高き一族
- 第19話 梅川の苛立ち2020年12月01日
- 第20話 新たな問題2020年12月01日
- 第21話 怖い男がやってきた2020年12月01日
- 第22話 理央の災厄2020年12月01日
- 第23話 三つ目の問題2020年12月01日
- 第24話 和解2020年12月01日
- 第25話 救世主2020年12月01日
- 第26話 新たな仲間2020年12月01日
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トップの器
- 第27話 グローバル研修2020年12月01日
- 第28話 日本が揺れた日2020年12月01日
- 第29話 帰京2020年12月01日
- 第30話 沙織の悲しみと怒り2020年12月01日
- 第31話 偉大なトップの下で2020年12月01日
- 第32話 七年前の決着2020年12月01日
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黒船
- 第33話 波乱の人事2020年12月01日
- 第34話 けん玉が教えてくれたこと2020年12月01日
- 第35話 青い目の新社長2020年12月01日
- 第36話 九年前の言葉2020年12月01日
- 第37話 重任2020年12月01日
- 第38話 新チームの力2020年12月01日
- 第39話 成功の後で2020年12月01日
- 第40話 史上最強のチーム2020年12月01日
- 第41話 大きな野望と小さな野望2020年12月01日
- 第42話 嵐の予感2020年12月01日
- 第43話 プロポーズ2020年12月01日
- 第44話 五番目の星2020年12月01日
- 第45話 魂が震えた夜2020年12月01日
- 第46話 祝福2020年12月01日
登場人物
星野 慎一 (ほしのしんいち)
1977年9月生まれで出身は山口県。身長は176センチで異動してからお腹が気になる。
本編の主人公。子育てのために35才で定年後のお疲れ様ポジションであった、大企業「TECG」の社史編纂室長に就任する。
34才で4才年上の研究員小宮理沙と結婚する。当時理沙には6才になる連れ子の理央がいた。結婚した翌年、理沙との間に沙穂が生まれる。このときが理沙との結婚生活で一番楽しいときだった。
沙穂が生まれて半年経った時、電車の中の事故で理沙を失う。
理沙を失ったショックで、一時的に全てに無気力状態になったが、理沙の母美穂子の叱咤と、理央の立ち直る姿を見て、二人の子供のために生きると誓って立ち直る。
入社して2年目にグローバルリーダー育成プログラムで、TECGNAに出向し四年間をニュージャジーで過ごす。6年目の29才のときに、国内の外資系メーカーへの営業強化を意図して国内営業に復職する。
復職後は国内営業本部長の有永の横槍を交わしながら大きな実績を上げ、辣腕営業マンとして期待されながらも、子育てを優先するために社史編纂室へ異動し、それまでのキャリアを捨てる。
この異動を、子育てのために時間的制約を課された会社の配慮と感謝したが、実は国際派の秘書室長梅川の戦略の一つで、一族経営の中でガチガチの国内企業だったTECGを、グローバル化した新しい企業に移行する上で生じる問題解決の切り札と期待されていた。
秘書室の女性たちに加えて、営業部から才媛長池遥香が部下として加わり、美女に囲まれた職場環境となるが、本人はあまりモテた経験がないので、振り回されがち。
星野 理沙 (ほしの りさ) (旧姓 小宮)
1973年4月生まれで出身は東京都。身長は162センチ。兄と姉がいる。
吉祥寺の女子高から日本の大学に進んだが、二年生のときにアメリカの大学に編入する。卒業後ニューヨークで広告・宣伝の会社に入社する。
30才のときに日本企業からニューヨークに駐在していた男と恋に落ち妊娠するが、男は日本に妻子を残しており結婚できないため、別れて出産のために日本に帰国する。
実家で理央を出産後、母の美穂子に助けられながら、シングルマザーとして日本の広告会社で働く。
36才のときにイベントの企画で慎一と知り合い、つき合い始める。何度かデートを重ねた後で、慎一からプロポーズされる。4才年上なことと、娘の理央のことがあって悩んだが、押し切られる形で結婚する。
結婚後慎一との間に沙穂を儲けるが、出産から半年後に不幸な事故で命を落とす。
星野 理央 (ほしの りお)
2003年4月生まれで出身は東京都。17才のときの身長は171センチ。
母理沙の実家で父の顔を知らずに7才まで過ごす。
7才のときに理沙が慎一と結婚して父ができたが、友達のような感覚で接する。
理沙が事故で亡くなってから、徐々に慎一との間の距離が縮まり、親子として絆を深めてゆく。
小学校のときに母と同じミニバスのチームに入部し、以後高校までバスケットに熱中する。
勉強はあまり得意ではないが、小学生の頃から鍛えている英語の成績はいい。
星野 沙穂 (ホシノ サホ)
2011年9月生まれで、出身は東京都。9才のときの身長は136センチ。
慎一と理沙の間の実子で、生後7カ月で母を亡くす。
母の顔を知らずに育つが父と姉の愛情に包まれて、素直で甘えん坊な性格に成る。
姉の理沙と違ってよくしゃべる。
長池 遥香 (ながいけ はるか)
1988年10月生まれで出身は新潟県。身長は168センチ。
東京の国立大学を卒業後、TECGに入社し営業部に所属する。
配属後の面接で上司の長澤から、優秀だが熱が足りないと、関西支店に送られるが2年目にはトップセールスを記録し、3年目に本社に引き戻される。
異動後もトップクラスの成績を上げ、次期エースとして期待がかかるが、本社に戻って4年目に突如社史編纂室の公募に手をあげ異動とする。
この異動は、将来を見据えた壮大なキャリアプランを胸に秘めたものであった。
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