夏と夢の墓標

作者 黒い言葉

[現代ドラマ・社会派]

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全く蝉の声が騒がしい。
枯れる太陽の下でそう思いながら、コンビニで昼食を買う為に並木道を歩く。
そしたら、道端に蝉の死骸が落ちていた。
他の奴らより早めに土から出てきて、そして早く逝ってしまったんだな。
頑張るのはいいけど、そんなに急ぐ必要もないじゃないか。
つい最近まで、希死念慮に取り憑かれていた僕が言えることじゃないけどさ。
それは置いといて、引越しの準備がまだ終わってないんだよな。
でも全くやる気が起きない。
世界中で相変わらず様々な戦争が起こっているし、僕自身の生存だってあくまで未定だし。
もし生きていくと仮定したとして、何を大事に持っていくとしようか。
数少ない洋服はもう段ボールに入れたな。あとは筆記用具と中折れ帽子だな。
そういえば愛読書の隙間から、あいつとの馬鹿みたいな思い出が出てきたんだっけ。
どうせ何もせずとも勝手に付いてくるし、それなら大切に包んでおいてやるか。
まぁ、ひとまず帰るか。引越しの準備は面倒だけど、やらないといけないからな。
でも本当に暑いな。
いつかの夏みたいに、悲しい暑さだ。

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小説情報

夏と夢の墓標

黒い言葉  kotoba101

執筆状況
完結
エピソード
10話
種類
一般小説
ジャンル
現代ドラマ・社会派
タグ
男主人公, 友情, 日常, イジメ, 現代, ヒューマンドラマ, 死, 自殺
総文字数
19,540文字
公開日
2022年07月30日 18:47
最終更新日
2022年09月08日 00:00
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