ガリラヤの風ー個々の奇妙な証言ー

[学園・青春]

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第3回聖書ラノベ新人賞応募作品(12/31の段階で17,396文字)

「気づく感性のある人にだけ、分かればいい
ガリラヤの風がそよぐ場所は、リア充のところだけじゃない
教室の中で自分がモブキャラだと感じている人のところに吹くんだよ」


志門巌(しもん いわお)は私立ガリラヤ学院に通う中学2年生。「滑り止めしか受からなかった子が行く学校/どうしても子どもを私立に通わせたい親が選ぶ中高一貫校」と言われている学校だ。クラスの中心は高津法子(たかつ のりこ)率いる女子グループで、法子は「こんな学校、マジで来るんじゃなかった!」と毎日わめく。そのせいか、2年経ってもクラスの雰囲気は暗いし、愛校心も弱い。
「早く卒業したい」と思っていた5月のある日、志門は同じクラスの吉屋(よしや)に声をかけられる。吉屋と付き合ううちに、志門は変わっていく。この変化は中等部や高等部、学院の外にも広がっていく。



・・・

イエスが2000年前におこした、ガリラヤの風が
わたしたちのところにも届きますように。
特に、学校の狭い人間関係で苦しむ中学生たちのところに。
不登校の人、自分の性格に振り回されている人、退屈な日々を過ごしている人、
インターネットへの書き込みに後悔している人、
そんな人たちのところに、イエスの言葉、想いが届きますように。

登場人物

吉屋(よしや) 

【中高一貫私立ガリラヤ学院中等部2年A組、14歳】

・ナザレ団地に母親、新しいお父さん、幼い6人の弟妹と住んでいる。

・高等部英語科非常勤講師の深井恵(ふかい めぐみ)先生と出会い、洋楽を聞くようになる。

・深井先生が学校を去り、自分で仲間を集め洋楽を聞くグループを作ろうと決心する。

・好きな歌手はQueeN

志門巌(しもん いわお)

【中高一貫私立ガリラヤ学院中等部2年A組、14歳】

・実の母親とは死別。7歳の時に父が再婚、義母ができる。

・スーパーマーケットの水産部門で働く父親と、父が再婚した母と3人暮らし。

・成績は中の下。

・天然パーマ、糸目、ごつい顔がコンプレックス。強そうに見えるが、喧嘩は強くない。

安渡 礼(あんど れい)

【中高一貫私立ガリラヤ学院中等部1年A組、12歳】

・志門の家の近所に住む従弟。幼いころから志門を兄のように慕っている。

・志門と同じく、おさかな係をしている。

・高等部に兄や姉のいる同級生とも仲が良く、情報通。

高津法子(たかつ のりこ)

【中高一貫私立ガリラヤ学院中等部2年A組、14歳】

・有名進学塾「ファリ佐井ゼミナール」に通っている。

・学習塾に通っていないクラスメイトを見下している。

・同じクラスの女子である猛瀬(もうせ)、五所(ごしょ)、申命(しんめい)を引き連れ、

 たびたび吉屋につっかかる。

・成績は上位、クラスの中心人物。

奈田名エル(なたな える)

【中高一貫私立ガリラヤ学院中等部2年A組、14歳】

・思いついたことは気になったことをよく考えずに口に出してしまうため、トラブルが多い

・「ちゃんとしなさい」と学校でも両親にも言われるが、自分の気持ちを上手く伝えられない

・イライラが爆発してしまうことも多い

・吉屋と「ガリラヤの風」を作ってから、自分のできることを探すようになる

佐渡 開(さど かい)

【私立ガリラヤ学院中等部2年A組担任/社会科教諭、32歳】

・ガリラヤ学院に赴任して日が浅い。生徒に軽く見られている。

湯田(ゆだ)

【王手の伊須狩高等学校2年A組、16歳】

・理数系に力を入れている、偏差値の高い高校に通っている。

・レンタルCDショップで吉屋と出会う。洋楽ではニルヴァーナが好き。

・両親は高学歴で教育熱心、湯田は一人っ子。エリート校で成績上位を保つため、ストレスを抱えている。

・先輩がホームレス狩りをしていることを知り「正義の掃除屋なんだ」と言われ関わってしまう。

・路上生活を送っている老人を殺してしまったかもしれない、誰か身代わりをたてたいと言われて、

 とっさに「ガリラヤ学院の吉屋って中2が調子乗っているから、あいつのせいにしたらいい」と、

 提案してしまう。

磨凛愛(まりあ)

【フリーター、16歳】

・スナック「マグダーラ」の一人娘。志門たちは「エッチな店」と呼んでいる。

・磨凛愛の母はいつも胸元の開いた服を着て、「マグダーラが通った」と言われるほど強い香水をつける

・磨凛愛は中学卒業後は高校に進学せず、時々マグダーラの店を手伝っている。

・吉屋と町で出会い、夜の公園で待ち合わせて話すようになる。

ファンレター

第3回聖書ラノベ新人賞・佳作入選・祝

納得のいく入選作です。 まずはおめでとうございます。 個人的にはもう少し上の賞をとっても良い物語にも感じられました。 やはり専門家の方々の視る目は手厳しいです。 現代版聖書学園物語といった形の物語です。 歌を意訳でも善いから自分達なりに落とし込み、仲間外れにされている方を仲間として迎える話が印象的でした。 その仲間外れにされていた方がおこした奇跡も又良かったです。 又スマホを用いた比喩も見事です。 ヤモリ先生は入選なされたのですから、これからはプロフェ ... 続きを見る

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小説情報

ガリラヤの風ー個々の奇妙な証言ー

ヨグソミネバリ  sinngenn30_28

執筆状況
連載中
エピソード
8話
種類
一般小説
ジャンル
学園・青春
タグ
聖書ラノベ3, キリスト教, 中学生, 学園もの
総文字数
28,568文字
公開日
2022年08月19日 16:39
最終更新日
2023年01月13日 17:00
ファンレター数
1