第165話 5ヶ月と10日目 11月4日(水)

文字数 1,394文字

 1日中今日の地上波放送の報道は各社共アメリカ大統領選に終始していたのだか、自国の総裁選の時はその半分もなかったように思う。
 未亡人製造機と言われた粗悪品のオスプレイを買わされたり、時代遅れのイージスアショアを買わされたり、思いやり予算迄献上し、その上まだもっと寄越せと言われているのに、日本人にはアメリカ大統領選の選挙権がない。
 その事を報道しろや、と、思っても、マスコミがまさか日本人にアメリカ大統領選の選挙権は何故無いのか、とか、当たり前の事を報道することは絶対ない。
 それでもせめて日本と言う国の矛盾とか、日本人で居ることの虚しさとか、そう言う切り口で報道番組を作る放送局が有っても良い筈。
 然るに公営放送を始め民放各社に到る迄、一社もそんな事を言う放送局は無い。
 いったいトランプからバイデンになれば、このジャイアンとスネ夫のような米日の関係が、ドラえもんとスネ夫の関係に変わるとでも言うのか。
 またトランプが再選されれば、今度はジャイアンを止めてドラえもんになってくれるのか。
 絶対にそれは無い。
 たとえば「何処でもドア」をドラえもんの次期大統領が持っていたとして、日本人が助けて欲しい時に「ねえ、ドラえもん何処でもドアを出してよ。お願い」と、言ったとしよう。
 で、ドラえもんの次期大統領は、「おぅ、出してやるよ。出してやるから金出しな」、と、きっと言う筈だ。
 ほら、ドラえもんじゃなくてジャイアン。
 言っている自分が嫌になるが、それが現実と言うものだ。
 その上開票日に結果が分からないだけでなく、訴訟に迄発展する可能性もあるのだとか。
 コロナ禍にそんなことをやっている場合か。
 まったくアメリカと言う国は病んでいる。
 それにその同盟国の趨勢を決める大事な選挙を、まるでM-1グランプリかAKB48総選挙を見るような目で見ている日本人もまた、病んでいると言えよう。
 斯く言う私もそのうちの一人だが、しかしこんな事では良くないとは思っているのだ。
 そこで明日からは、大統領選以外の事を報道している番組を見ることにしよう。
 と、思ってはみたが、どのチャンネルを回しても大統領選しかやっていないような気がするので、明日は熱帯魚屋さん巡りをする事にしたのだ。
 なのでスーパーに買い出しにしか行かなかった今日と違い、何か面白い事が書けるかも。
 それと小説現代を買おう。
 講談社としては年度末且つ決算月でもあるこの11月、1番文芸誌を買って欲しい月だろうから、ノベルデイズと講談社の為にひと肌脱ぐつもりだ。
 と、凄く大層に言っている私だが、ま、1000円で済むからね。
 とか言っているうちに、今日も競馬の開催時間もパチンコ屋の閉店時間も過ぎた。
 やはり今日の競馬やパチンコでの無事は、大統領選のお蔭か。
 但し明日の競馬やパチンコでの無事は、小説現代を買うことで確実としたい。
 とか、何か良い格好言ってるが、やはり大統領選は気になる。
 ヒラリーが次期大統領にならない事だけは確かだが、トランプかバイデンか、これは競馬より面白いぞ。
 ん、待てよ。
 ひょっとしてこれ、依存症治療になるなぁ。
 やっぱ明日も大統領選の報道番組見るか。 
 まぁ、しかしこんな事だから依存症なんだろうなぁ、と、1番的を射ている事に思い到った私なのであった。

 追伸・LEDライトを買って上げたら喜ぶ
    日向君でした。
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