閑話29「文書の呪」なのぢゃ!

文字数 980文字

【閑話29】 

 表題は、文書(もんじょ)(しゅ)と読みますのぢゃ。

 その作品は、読むことができんのぢゃ。
 作者の名前も読めんのぢゃ。
 難解な漢字が出鱈目に羅列されておるばかりなので、書き写すこともできん。
 龍田が以前投稿していたサイトのミステリージャンルにあった作品なのぢゃ。

 作者の方が、なぜそんな誰も読むことのできんような作品をアップしたのか?
 という点が、かなり不可思議な作品なのぢゃ。(;゚∇゚)
 もしかしたら、盗作防止のための暗号化か? とも思ったりしての、ネットで検索してみりしたのぢゃが、そんな難解な漢字に変換できるような暗号ソフトは、儂には見つけられんかったわい。

 で、この難解な漢字の羅列ばかりの作品ぢゃが、儂は目次ページを開いているだけで、まだ、エピソードページは開いておらん。
  儂の直感がそうさせるのぢゃがな……。

 そのサイトのコンテストにエントリーしているから、審査員の方々は、そのエピソードページを全部開いたのぢゃろうなぁ……。
 エピソードは全部で13話なのぢゃがな、この13話ってのも嫌な感じぢゃろ?

 その作品を見つけた頃は、いつ見ても、ミステリージャンルランキング全120作品の中で、50位代にいつも位置しておってな、それもまた不思議な感じがしたのぢゃ……。

 そもそも 文書(もんじょ)と云う物は、(しゅ)が掛かりやすいものなのぢゃ。

 例えば、書いた本人が呪を掛けたつもりは無くても、読み手がどんどん呪を掛けてしまうような場合があるのぢゃ。
 「日本沈没」などは、1973年に発表されて以降、その小説を読んだ人々、その映画やドラマを観た人々、リメイクの映画やドラマを観た人々、その膨大な数の人々が無意識に呪を掛けてしまっている作品群ぢゃ。
 読み手にイマジネーションをもたらすような、上手な作品ほど、読み手が知らず知らず呪をかけてしまうのぢゃ。

 えっ!?  呪が掛かったらどうなるかって?
 儂が言えば、また呪がかかってしまうから、ここでは言わんが、皆の衆、想像はできるぢゃろ?

 また、「百人を満願として、百人目が読んだときから、百人分の呪が発動する」と云う呪の掛け方があるそうぢゃ。
 なので、怪しい文章は見たり読んだりしない方がよいのぢゃよ。
 と言いつつ、古書店の商売柄、怪しい書物や、怪しい書き込みのある書物をたくさん目にする儂なのぢゃよ。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み