「54字の物語」集

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15件のファンレター

2019年11月から書き始めた「54字の物語」をこちらで更新していきます。

◉Vol.001〜Vol.1000
◉No.001〜No.066
はnoteで公開しています。

中途半端ですが、1,067作目からの更新になります。
読んでいただけますと嬉しく思います。

※原則的に、 「54字の物語」の公式のルールに基く為、記号の後のスペースや三点リーダ等、通常の小説と違う表記も含みます。
また、文字数調整の為に、「ら」抜き言葉や「い」抜き言葉を使うこともあります。

ファンレター

# No.080〜087

『087.【最後の人】』を読んだとき、筒井康隆『最後の喫煙者』を思い出した。その作品を思い出した、というのは、断筆宣言解除から最後の短編小説集になるだろう、という触れ込みの『カーテンコール』に至るまで、筒井康隆は仲間の作家がみんないなくなって「孤独」である、ということを一貫して描いてきていて、櫟さんのこの『087.【最後の人】』の喚起力で、ざーっといままで読んできた筒井作品を思い出してしまったのだった!
一捻りで終わらずふた捻り以上もすることがあるこの「54字の物語」だけど、「ふと思いつく身体」になると、それはそれで一日中どこかあたまの片隅に「54字の物語」が、パソコンでいう常駐ソフトウェアのように日夜水面下で動いている状態になるに等しく。それはカメラマンはシャッターチャンスを逃さないのは普通のひとが考えている「逃さないように意識している」とは階層レベルが違うところで意識している、という、それと似ている。
たぶん、もうすでに櫟さんの日常と「54字」は共にあるのではないか、という予測がつく。
と、したらやっぱり日常はどこか「変容」しているのだ、と言える。フィリップ・K・ディックでいう「変性意識状態」と近い。僕も変容意識状態について考えているところなので、そのモデルケースとしても、純粋な知のゲームの楽しみとしても、これからも読者として読みたいと思います。今回も楽しかったです!!

返信(1)

レターをありがとうございます(*^^*)
『最後の喫煙者』読みました!
確か、「世にも奇妙な……」で映像化されて、がっかりした記憶があるのですけど、筒井康隆自身も出演されてたのでご本人は納得の作品だったのでしょうね。
全体社会へのアンチテーゼを喫煙者への圧迫感という形で訴えた作品のように捉えましたが、そこから「孤独」というテーマにつながり、私の作品にまで連想が広がっていくるるせさんの思考の柔軟性に、ありがたく思いながら感動しました。
ご想像通り、「54字」は日常の中から見つける習慣が身についてしまっております。
色んなことを視点を変えて見てみると、あれ?と思うことが多く、すっかり皮肉屋になってしまいました(汗)
ある意味「変性意識状態」かもしれませんが、多分、54字をやめるまでは、無意識で日常の変容を追いかけているのかもしれません。