苦手な人のためのSFセレクション

作者 加藤猿実

[SF]

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39件のファンレター

「SFってとっつきにくいですよね」
「SFってサイエンス・フィクションでしょ?」
「もう科学万能の世の中じゃないし,今さらSFってね?」
「たまには読んでみたいけど、何から読んだら良いのかわからない」
そんな風に考えている皆さんのために、SFファンでもあるロボット工学者の森谷幸弘博士にお話を伺いながら、先生がお薦めするSF小説を紹介していきます。
(森谷先生は5年後に小説『Ai needs Yu』に登場する架空の人物ですので、悪しからず)

追記:グレッグ・イーガンがないのは何故か? と友人に問われました。筆車は大好きな作家ですが、森谷先生はイーガンの登場以降SF小説は少し難しくなったと感じているようです。

ファンレター

佐久田さま、ありがとうございます(注:アルジャーノン〜のネタバレあります)

はじめまして。応援=ポジティブになれるお褒めの言葉をありがとうございます。
自分にSFを語れるほどの知識や知見があるかというと、大いに疑問があるのですが、好きな作品なら掘り下げられるかな? と思い、自分の小説『Ai needs Yu』の登場人物=森谷博士に語らせるチャットノベル形式で始めてみました。

佐久田さんの作品をちょっとだけ拝見しましたが、一般小説で文字にすると敬遠されそうな問題提起をチャットノベルで書かれていらっしゃるように感じました。今度、ゆっくり読ませていただきます。

コロナ渦で、「利他主義(利己主義の反意)」や「利他行(大乗仏教の菩薩行)」が少しずつ話題に上るようになってきました。人にしか備わっていない「他を思いやることのできる優しさ」、それがポジティブな想像力の原点だと思います。Appleのスティーブ・ジョブズのように、「自分にとって最高の経験をもたらす」という究極の利己主義が、多くの人に歓びを与える製品に繋がったレアなケースもありますし、小説にもそうした作品は少なくないと思うのですが。
森谷先生に語らせたように『アルジャーノンに花束を』は、まだ翻訳版が入手できなかった頃に英語で読みました。それが、最初の衝撃や悲壮感を和らげたのかもしれません。以来、10回近く読んでいますが、年齢を重ねる度に受ける印象が少しずつ変わってきます。
ただこの作品が悲しいだけのお涙頂戴で終わらないのは、「他を思いやることのできる優しさ」という人としての存在価値を、主人公の言葉を通して最後に描ききったことにあると思います。

深い感動を与え、人生の意味を掘り下げてくれる素晴らしい作品が数多くありながら、SFを敬遠する方も少なからずいらっしゃることを知って書き始めた次第です。もし、ここがおかしいとか、ここはこうした方が……と気づかれることがあったら教えて頂けると助かります。これからもよろしくお願い致します。
長くなってすみません。

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