青銀の風

[ファンタジー]

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「波間の真珠」と呼ばれるオアシスに作られた美の砦、美術工芸研鑽学院。そこは周りを砂漠によって囲まれ、他国の干渉を受けることなく自由な芸術が花開いていた。しかし砂漠を取り囲む3つの国の均衡は崩れ、美の砦にも暗雲がたちこめる。
 絵師を目指し砂漠を越えて美術工芸院にやってきた明朗快活な青年、麗射はこのオアシスで個性的な人々と出会いながらも、次第に砂漠を囲む国々の動乱に巻き込まれていく。
 
 魔法のないファンタジーです。2020年5月までセルバンテスで連載をしていました。これからこちらにお世話になります。よろしくお願いします。

ファンレター

戦士になっていく

玲斗の変貌ぶり。「その味を喰らえ。味わえ、嗅げ」のセリフも素晴らしくてドラマチックです。
でもここはそれ以上に、主人公麗射が芸術家から戦士へと変わっていく重要な部分なのかな、とも感じました。
どのキャラも、大切な人の死を間近で目にしたり、厳しい戦闘をくぐり抜けていくことで変わっていきますね。
でも麗射の、どんな目に遭っても明朗快活!って感じだった明るい性格が失われそうでちょっと心配。ぜひ希望を持ち続けられるようなストーリーでお願いします^^。
水音の道、この後にどんな流れで活用されるんでしょうか。清那がまた奇策を考えてくれる? 次回も楽しみにしていますね。

返信(1)

 お読みいただきありがとうございます。清那はこの大役は求心力のある麗射にしか務まらないと思い、彼に託しました。その思いに応えるように総大将になった麗射ですが、目の当たりにした現実を処理できずに呆然としています。清那は家族を殺され還る場所を奪われ、玲斗も一家をズタズタにされています。彼らがどう変っていくか、そして何が変らないのかをこれから書けたらいいなあ、と思っています。
 麗射の底抜けに明るい性格は受けが悪いと感じていましたが、そう言っていただき救われた気分です。ある程度文明が進めば、人間は同胞を殺すことに嫌悪を持つのではないかと考えています。(現代人の感性でしょうか)戦いに身を置いて相手を殺すことができるのは、心の中にそれをやらねばならないという信念がないと難しいような……、その悲しい信念は案外正義感に燃えた純粋な心にこそ宿るのではないかと思っています。麗射が今後どうなっていくかは、まだわかりませんが、あの底抜けお人好しの部分はきっと無くなりません。(それでまた自軍が大混乱になる様子が目に浮かびます。笑)
 これから凄惨な展開になりますが、常に希望はある展開に……なるようにしたい! です。ご感想大変ありがとうございました。