ファンレター

チャットノベル

うわ、戦争かよ、と、絶望的な気分になった最悪のニュースから、もう2週間以上。
きついなあ、とおもいながら、でも一度起こった戦争は、なかなか止められないんだな、とも。
チャットノベルには、どこか生理的に抵抗があったのですが(ブンガク的じゃない、という古い価値観めいたものもあって)、この「対話」は落ち着いて読めました。

第1話と第2話の差異、ガラリと登場人物が変わり雰囲気も変わり、「ん?」という感じでしたが、読後、ほんわかした「おやき」を食べたような気分になりました。
ひいおじいちゃんとの「対話」から現代的な兄妹の「会話」のギャップが、僕は面白かったです。今現に起きている、という戦争への緊張感(僕が勝手に意識して感じている)が、2話を通じて、ほぐされた感じがしました。チャットノベル、読み易いなあ、とも。

あ、角田光代さん、読みました。ふだん、古典的なものばかり読んでいるので、新鮮でした。全然タイプは違うのですが、中村うさぎの「ショッピングの女王」を思い出しました。
もっと明るめの小説、淡々と事が運んでいく小説かと想像していましたが、読み手自身の日常を省みさせる小説なんだな、と。
自分はどこにいるのか? ヒロインの若い愛人と、ヒロイン自身の叫びのようなものが、そのまま読み手に、少なくとも僕には痛く、痛切に感じられました。
実存、(この意味がなかなか捕まらない)とも、ふかい関係があるんだろうな、とも思います。

でも、おかげさまで、久しぶりに現代文学的なものに触れられました。
チャットノベルの発見ともども、ありがとうございました。

返信(1)

かめさん、こちらも読んで下さりありがとうございます。
チャットノベルも読んで作ってみると面白いです。
漫画と散文の中間のような。脚本のような感じもあります。


第2話は、あとから書きたくなったもので、ご指摘の通り雰囲気が全く違うものになりました。
独立させようかとも思ったのですが、自分を見つめ直す、という共通性を感じたので同じ作品に収めました。

僕は内省しない人間が嫌です。これもいけないんだろうな、とは思っていますが。
最初の会社を辞めた理由の一つが、他社のトラブルを嗤うだけだった上司に失望したことです。
自分の反省材料に使えない人物には付いて行けない、と思いました!

「紙の月」読まれましたか。
夫婦間の会話不足が遠因だと考えると、自分たちのことも不安で仕方なくなってしまいました。
あれから僕は、妻の話を聞こうとしていますが、仕事に出かけようとしている時に話しかけるのは止めて欲しい……(笑)。
「ショッピングの女王」ですか、今度読んでみます。

引き続き、よろしくお願いいたします。