水盆を跳ねる魚(うお)

作者 羽庫ふみ

設定が甘く規模が大きな、SFっぽいお話です。
三題噺にエントリーしていますが、キーワードの要件を満たしている「だけ」なので、主題とお題との絡みがあまりよろしくないかも。

夏休みの自由研究みたいなのを書いてみたかった→なぜかスピリチュアルな感じに。
どうしてこうなった。

ファンレター

壮大で美しい叙事詩!

壮大且つ美しい、SF叙事詩的な作品を堪能させていただきました!
実は以前、初めて読ませていただいた羽庫さんの作品は「坂」で、さりげない日常の風景の中に、人生の味をぎゅぎゅっと詰めた作品の見事さに感動しました。
この「水盆を跳ねる魚」は、「坂」の日常性とは打ってかわった本格的なSF作品で、羽庫さんの引き出しの多さに感嘆しきりです。
僅か2000字にも満たない掌編で、これだけ大きな世界観を描けるんですね…
元々は「魂」を知らなかった「安寿」(この名前がまた素敵です)の行動には、(どこか『たったひとつの冴えたやりかた』を思わせるものがあるようにも感じ)心を揺さぶられました。
ラストシーンの美しさはとても印象的で、しかも文字でしか表現できないものが描かれていると感じました。

返信(1)

南ノさま

私には勿体ないほどのコメントをいただき、本当に恐縮です……!
こちらは設定も甘く、やたら壮大になってしまったという反省点がある一方、愛着も感じている一篇なので、お読みいただけて嬉しいです。

「たったひとつの冴えたやりかた」……泣けるSFの超名作ですね。恥ずかしながら未読なのですが(10代の頃から読もうと思いながら機会がなく持ち越している、個人的な課題図書のひとつです)、名前を出していただいた今がタイミング! 読もうと思います……!

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追伸)
〇〇先生のパスティーシュ、先生の文章の雰囲気をしっかり表現しつつ、メタ的なつぶやきや、先生のご存命中にはなかったものが、物語に次々と乱入する展開……楽しすぎます!