ファンレター

初めて味わう読み応え

おとぎ話テイストの3人称で物語が進み、お玉ちゃんが祖父母のもとで大切にされ、あやかしと出会い……。温かな語り口にすいすい読んでいきましたが、時折、さり気なく挿入される違和感めいたものがフックになります。お玉ちゃんは、普通の人間には見えない聞こえないものを感じる能力があるけれど、「やさしいおにいちゃん」が水面下で行った復讐に気づかなくてよかったと安堵。しかもその復讐が伏せられているので、妙に怖い。桐乃さんは激しく強い言葉を使わなくても、闇を表現できるのがすごいですよね。後半畳みかけて、ラストは意外な人物の1人称になり、余韻の残る締め方……とても新鮮で面白かったです!

返信(3)

わー、そういっていただけてうれしいです!
昔ばなしやおとぎ話風の語り口、書くのも読むのも好きなのです。まろやかな語感に安心していると、ふいにさらっと恐ろしいことが語られていたりして。
桐乃はこわい神さまのお話が好き、というのがそろそろバレバレでしょうか(笑)
知識はないのですが、土地神などの土着信仰、民俗学に心惹かれるものがあります。ひとびとの暮らしのなかであたりまえに根づいている、信仰とまではいかないまでも、意識のどこかで畏れを抱き、戒めとなっているもの、そういったものに興味をひかれるのです。
このお話は、語り手と、最後の一行だけを決めて書きはじめた記憶があります。2000字文学賞の【嘘】というテーマをもとに書いたもので、たしか佳作のひとつとして選んでいただきました。読みやすいけどテーマとは相性が悪かったね、という評価をいただいたのですが、わたしは単純なので、テーマと相性悪いのに選んでもらえたなんて、とよろこんでおりました。
こわい神さま、という好きな設定で書いたお話なので、佐久田さんにおもしろかったといっていただけて、とてもうれしいです(*^^*)
いつもありがとうございます!

【追伸】『逢魔が食堂にようこそ~マジカル・カンファレンス~』もうすこしで読み終わりそうです。内容の濃さといい情報量の多さといい、章を追うごとに、次はいったいどこへ連れていかれるんだろう、という予測不可能な展開が癖になります。
ファンレターを拝見するに、とても人気のある作品のようで、さもありなんと激しくうなずいております。わたしも早く感想をお伝えしたいです!
え~!! 受賞凄いですね&私ってば見る目ある~(^_^)b
桐乃さんいっぱい受賞しているんだからプロフィールや紹介文に載せればいいのに~
私なんか応募数の少ない書評でなんとか賞もらって、まるでヒット曲1本の演歌歌手のように前面に出しちゃっています(大笑)
私も、勉強したわけではないので上っ面ですが、土着信仰、民俗学好きです! 「こわい神さまのお話しが好き」うすうす気がついていましたよ(ニヤリ)土地神さまは無欲で誠心誠意対応しないと、見放されたときに容赦ないですよね。それとなんらかの理由があってそういう「戒め」になっている、その理由を探るのが楽しいと感じます。

そうそう、桐乃さんの作品はまろやかな語り口で、気がついたらもう手遅れっていう感覚が “沼”です(キッパリ)。もうズブズブ。

嬉しくなって、ついつい、しつこくファンレター失礼しました。そして忙しいのに長編を読んでいただいて、恐縮です。(^^;)
ひー、恐縮です(>_<)
恥ずかしながら、賞とは無縁の人生を送ってきたため、佳作というのがどういうものなのかずっと理解していなくて、ほかの方がプロフィールで受賞歴として挙げておられるのを偶然目にして、あ、よろこんでいいものなんだ、とはじめて認識したというまぬけでして……(恥)。
あ、呆れないでくださいぃぃ!(懇願)
佐久田さんの書評『その果てを知らず』は受賞作にふさわしい作品ですから、ぜひアピールしていただきたいです。眉村先生の作品を読んだことのないわたしですら、その世界に触れられたような気持ちになりましたもの。ガンガン前面に押し出して、たくさんの方の目にとまってほしいです!
民俗学お好きですか!佐久田さんの作品を拝読してきて、じつはほんのりとそんな気がしておりました。そして「こわい神さまのお話が好き」やっぱりバレていたのですね(*ノωノ)
そうなんです、いまだに語り継がれたり、戒めとしてのかたちだけが残っていたり、そうなるに至ったきっかけ、なんらかのできごとが過去にあったはずだと思うのです。その理由や、その土地の記憶(物語)をたどるのが好きなのです。
いままであまり理解を得られたことがないので、とてもうれしいです(*≧д≦)

沼!沼ですか。恐縮であります。わたしも佐久田さんの作品の沼にどっぷりハマっておりますので、ということは、お互いにズブズブと……!
はあ、こんなにうれしいことがあってよいのでしょうか(夢心地)。
ありがとうございます。この気持ちをどこにやればよいのかわからないので、とりあえず全方位に拝んでおきます。ありがとうございます(平伏)。

『逢魔が食堂にようこそ』読み終えました!これまた長編大作を読破したような心持ちです。実際そのとおりなのですが。これまたすごいものをお書きになる……。
待ちに待った読書感想文のお時間がやって参りました。なるべく短く……いや無理……でもできる限り簡潔にまとめられるよう善処したいと思います(キリッ