密室灯籠

[学園・青春]

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24件のファンレター

「誰かの記憶には残っていたいからさ、書き残しておくよっ!!」
 これが僕の〈私小説〉。
 私小説とは、ほぼそのままのことを書く小説のこと。昔、僕が駆け抜けた日々を綴ったよ。  
 ハイデフなフリーキーフロウで、響けバイブス!!

表紙はくめゆる先生(@kumeyuru)に描いていただきました!!

ファンレター

疾風怒涛の青春と心に沁み入る言葉

第52話まできました。
毎話、じっくりゆっくり読ませていただいています。
この作品を読んで、私小説というのは、人生の濃縮液であると同時に、上澄み液でもあると感じました。
時に傷ついたり迷ったり、時に濁ったりする、濃い(濃すぎるほどの!)日々が描かれるうちに、逆にとても澄んだ〝何か〟が浮かび上がってくる気がします。それがるるせさんの「純」文学なのかな、とも感じました。
また、「作家成瀬川るるせはいかにして鍛えられたか」的なエピソードにも興味津々です。るるせさんの血には、少女小説のエキスも混じっているんですね~♪

それから第52話の「僕は小説で世界を変えることが出来る、と信じていた人間でもある」のセンテンスは、静かに心に沁みました。素敵な言葉を読ませていただいたので、今日はここまでにして、一旦余韻に浸りたいと思います。

返信(1)

南ノさん、こんばんは。この作品は、昔書いたケータイサイトに連載していたものがベースとなっています。また、私小説作家の佐伯一麦先生の講座でちょっと問題発言を本人に直接Zoomで言ってしまったのも、書くきっかけとなりました。でも、それだけの理由で書くには、あまりにリスキーな事柄にも踏み込んだ作品が本作です。では、何故リスクをおかして書いたか、と訊かれたら、三島の話をすることになります。三島由紀夫は最初、『花ざかりの森』などの、「わかる奴にしかわからない」短編小説を書いていました。そこに、編集者さんに「自分を知ってもらう名刺代わりになる長編小説を書いてみてはどうだろうか」と言われ、書いたのが『仮面の告白』という自伝的私小説でした。僕も、そのエピソードに準拠し、この作品を書き切ると決めて、21万文字にわたり、物語を紡ぎました。「逆にとても澄んだ〝何か〟が浮かび上がってくる気がします。それがるるせさんの「純」文学なのかな、とも感じました」という南ノさんの言葉に、〈今現在の僕〉が勇気づけられました!! 小説で世界を変えることが出来ると信じている僕の考えは、それこそ小説を書き始めた数十年前から、ずっと変わらないです。南ノさんのなかで、この小説からなにが浮かび上がってくるか、ドキドキしています。作家は、読んだひとが読む前と読んだあとで、ちょっぴりでも〈世界が変わって見える〉ようになることが出来ればその作品は大成功でハッピーになれますからね。返信遅れてすみませんでした。そして、こころのこもったレター、ありがとうございます!!