ファンレター

2000字歴史連作のファンです

桐乃さま、初めまして。桐乃さまの作品はどれも品があって、どこかしら諦観を感じるところがしみじみとした余韻になります。抗いようのない運命に翻弄される歴史上の人物の悲劇を描いた本作ですが、それでもひたむきに恋をする姿に胸を打たれました。そしてその一瞬のきらめきは更に悲劇を呼ぶのかもしれませんが、それでも人生にとって意味のあること、支えになったと私は感じました。桐乃さまのたおやかで温かな描写は憧れです。これからも楽しみにしています。

返信(1)

佐久田さま、ありがとうございます。拙作を読んでくださったうえ、ご感想までいただけるなんて。感激です。うれしいお言葉の数々、ありがとうございます。
木曽義仲を討ち、腹心の弟であったはずの源義経さえも追い詰めた頼朝ですが、そんなに冷酷無比な人物だったのかな、とふと思い、この一連のお話を書くことにしました。頼朝に限らずですが、棟梁たる者、きっとやさしさだけでは生き残れない。わずかな綻びから一族郎党全滅させられてしまう危険が常につきまとうでしょうから、自らが鬼となるしかないのかもしれないと思いました。大姫と義高の幼い恋はほんとうに悲恋で胸が詰まりますが、こうしていまもなお語り継がれることで供養となり、めぐる来世では穏やかな夫婦として天寿を全うされていることを祈るばかりです。
佐久田さまの無駄のない、そしてユーモアあふれる文体がとても好きです。チャット形式のお話はまだ未読ですが、それ以外の作品はすべて読ませていただいております。こっそりお気に入り登録もさせていただきました。これからも楽しみにしております。