ポテトチップスと酎ハイ【4】

文字数 339文字

これ、僕のお気に入りなんすよ。

レモン酎ハイいろいろ出てますけど、僕はこれが1番おいしいと思うんすよね。

知ってる。

私も酎ハイはこれ一択だ。

遠慮なくいただきます。
プシュッと缶を開ける。
姉貴が元気なくて。バカ話でもしに行こうと思ってたんすけど「しんどいから日を改めて」って。
相槌も打たずに聞きながら、私は酎ハイを飲む。

加川くんはポテトチップスの袋を取り出し、パーティー開けをしてベンチに広げている。


姉貴、離婚してからずっと元気なくて……。
俺、姉貴夫婦に憧れてたんすよね。仲良くて。でも気がついたら離婚なんてことになってて。

姉貴めちゃくちゃ落ち込んで……。

いつの間にか「僕」が「俺」になっている。

私は缶酎ハイ1本では酔えず、こんなことならコンビニでビールを買ってくればよかったと思った。
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