第18話:息子の結婚と南半球へ旅行

文字数 1,702文字

 7月25日に、ギリシャが事実上のデフォルトとなって、一日に下ろせる金額の上限か決められた。そのため銀行で、預金を下ろし人々の列が、どこまでも続いていた。8月のソマリアで紛争のため食糧支援が不足して、360万人が餓死の危険にさらされた。その他、秋になっても自然災害の猛威を振るいアジアでは巨大台風、洪水にみまわれた。

 2011年、和美さんも信夫も海外旅行どころか国内旅行に出かける気力も無くしていた。11月になって、思い出したように旧友の佐藤健介に電話を入れると、大きな損害はなく家族の健康も問題ないと聞かされ安心した。12月に横浜中華街で和美さんと信夫と佐藤健介で昼食をとって来年も頑張っていこうと励まし合った。

 そうして大災害の多かった2011年が去り2012年を迎えた。新年早々の明るい話題として木下信夫の長男、栄一から、今年6月に結婚するつもりだと言う報告が入った。お相手は同じ会社の杉本彩美さん横浜市在住で1988年9月12日生まれの23歳のOLだと言った。ちなみに結婚式はホテルニューグランドと決めたそうだ。

 早速、相手のご両親とホテルニューグランドで食事をする手配をしたそうだ。相手のお父さんは、元外交官で、彼女もフェリスからソフィア「上智大学」の英文科を卒業した敬虔なクリスチャンだと聞かされた。2月13日、木下信夫と和美さんと栄一で、杉本彩美さんと彼女の父、杉本敬一と母、杉本真弓さんの6人で個室を取り、緊張しながら歓談して食事をとった。

 父の杉本敬一さんは東大英文科卒で外務省で大使館付きで英国、米国を巡り最後は単身でオーストラリアへ赴いたそうだ。3月には杉本彩美さんが市原の実家を訪問して栄一と妹の華子に会った。華子も英語が堪能で千葉大の国際教養学部を出たと言うこととフェリス英文科も受かったという話題で盛り上がり、非常に仲良くなった。

 杉本彩美さんがお父さんは投資の才能が素晴らしいと栄一さんから聞かされてますと言われ照れ笑いをした。昨年買い換えた7にん乗りのワゴンで信夫と和美と華子と栄一と彩美さんの5人で天津小湊の叔父さんの家を訪問した。新しく出来た立派な家を見て、これがお父さんが建てた別荘ですかと言い、良い景色ですねと誉めてくれた。

 伯父、木下紀夫さんと叔母の木下若子さんを紹介して、冬寒くなると来たり、気分を落ち着かせるため、釣りを楽しむために頻繁に来るんですよと説明した。叔父さんも叔母さんも、あんなに小さかった栄一君がこんな綺麗なお嫁さんをもらうんだと言うと、杉本彩美さんの顔が赤らんだ。お茶とケーキをいただいてから失礼した。

 そして結婚当日を迎え緊張した面持ちで式を終えて披露宴会場に戻ってきた。結婚式は両家の意見であまり多くない36名の参加で執り行った。新婚旅行は3日間で南九州を回ってくると話していた。和美さんと信夫は7月20日からは久しぶりにオーストラリアとニュージーランド2週間の旅へ出かけた。最初にオークランドに入り1泊した。

 次に、クライストチャーチで2泊しカンタベリー博物館や植物園、美術館をめぐり海岸やハグレイ公園を回った。その後、オークラントに戻り市内観光した。、翌朝、オーストラリアのシドニーに飛び、オペラハウス、ボンダイビーチ、ハーバブリッジを巡りフィッシュマーケットで新鮮な魚を食べた。タンガロイ動物園は海が見える動物園。そこで、コアラとふれあい楽しんだ。

 シドニー3泊して、ブリスベンに飛び、ブリスベンとゴールドコーストを4泊した。1日目はブリスベン中心街を散策しブリスベン博物館や市立植物園を見学して話題のミュージカルを見て食事してホテルに戻った。フォーティテュード・バレーと公園へオープンエアのレストラン、おしゃれなブティック、週末のマーケットなどを見て回った。

 その後は、市内からバスに乗ってマウント・クーサ展望台へ行き、ブリスベン市街からモートン湾、さらにグラスハウス・マウンテンまで見渡せた。3日目はバスや高速のカタマラン船に乗ってモートン島へ行った。ここは世界で3番目に大きな砂の島で、その大部分が国立公園に指定されています。
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