第17話 故郷

文字数 304文字


社会から外れた女たちの目が 年老いていく
猛烈なスピードで
わたし遠い街で生きてた
わたし過去の恋人がいた
もっと小さな頃は 好きな子とままごとをして
お気に入りの服 ずっと着てたわ

ときどき 幸せな眩暈を起こして
勝ち取った生活にうっとりする
自分がだれかわからなくなる
嬉しい悲鳴ね
だけど
だけど
だけど
お元気ですか
今何をして生きてますか
好きな人はいますか
手紙を送りたい
今どこにいますか

大勢の中に居場所を見つけたこと
多数派にまわれたこと
今でも後悔していない
手放すことはない
だけど
だけど
だけど
木漏れ日のような光に充てられ
わたしが支配される
涙が頬を伝う
お元気ですか
今どこにいますか
だれと一緒に居ますか
すべてが懐かしいですね


会いたい
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