第13話 剣を抱いて女王と逃げる

文字数 314文字


その切っ先に屈服するなら
魅力的な抵抗で
烈しく悪ぶってみせて
確実な刃を喉に当て
精一杯強がってみて

この耳を澄ませて聞こえる静かな興奮を
奪うのではなく与えるために振り下ろす勇気を
何度でもわたしに届かせて

炎もすべて
命の灯火も
軽々しく飛び越えて
その術に落ちた快感を
いくらでも惑わせる華麗な手段を
余すことなく発揮した
才能と努力の果てに
溺れたい 狂おしい期待

その戴冠に卑屈など似合わない
しがみついた眩しさに
わたしの手を取って

停滞する予感 内向の世代
最も強い光をあなたに
傲慢な態度をちらつかせ
強欲な聖戦を共に仕掛け
女王を栄華へ
連れていく

あなたと逃げる
その先に何があろうとも
あなたは這い上がる
わたしと剣を取って
光射すその頂に
運河を開け
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