第3話 間宮さんのお手紙に対する返事(連絡ない=彼氏ができていた) 

文字数 470文字

間宮さんへ

 お返事、ありがとうございます。今日は真夏日で朝から暑いです。

 そうでしたか。長い間、お返事が無かったので、恋人でもできたんじゃないかなぁ、と思っていたら、やはり、そうでしたか。
 やっぱり、遠くの人より近くの人ですよね。二十年前に読んだ恋愛のハウツー本に書いてあったことを思い出しました。いわく、「あなたが片思いの人と時間と空間を共有するようにしたら、相手はあなたを好きになる確率が急激に高まる。」と。

 『わたしを離さないで』をドラマで観られたとのこと。私は本の方だけです。だんだんと怖くなってくる展開ですよね。アニメ『約束のネバーランド』はこれをパクったのではないか、と考えています。カズオ・イシグロでは他に『日の名残り』を読んだことがあります。こちらはユーモアにあふれていて、しんみりとしながらも時々笑える展開となっています。こんな上品な文章を書けたらなぁ、と思いました。

 長いクヨクヨ時代が終わって、新恋愛時代の幕開けですね。太平洋の水平線から朝陽が射してきたような感じですね。よかったですね。

またね。
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登場人物紹介

相手のことをついつい考えてしまう人。ある時、文通こそ自分の長所を活かせる挙動ではないか、と閃き、実行に移す。架空の文通サークルで、お手紙を書きまくる毎日を過ごす。職業は、東京の世田谷区にある揚げ物屋を経営する会社の社長。

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