第6話
文字数 210文字
姉の元へ旅行に行った帰り、電車に乗るとスマホを開いた。私はてっきり、姉は駅のホームの喧騒を抜け、既に帰路へ着いたと勘違いをしていた。電車が発車してしばらくたった頃、姉からのメールに気がついた。
「スマホ、楽しそうだね?」
寒い冬の真っ盛り。電車が発車する瞬間まで待って見送りもしてくれていたらしい。勝手に姉の間違いなく笑ってはいないであろう表情を想像する。自分がもしされたらと想像する。申し訳なさで心が痛い。
ああ、死にたい
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