3.3 驚愕
文字数 885文字
知るまでは、けっこう幸せだった。
『訓練』という建前 の下 、楽しい時間を過ごすのが当たり前になっていた。
名残を惜しむかのように、ディオニスはメロスに口づけをする。
抱き寄せて聞く。
そう言って、メロスはディオニスに抱きついてキスをした。
と言いつつ嬉しい。
押し倒しながら言う。
そう言って、笑い飛ばした。
と、言いかけ、途中で気づく。
ディオニスは固まった。
ずっとそうだと思っていた。
ディオニスの周囲にいたのは筋肉が多かった。
だから、こんな
ディオニスは驚愕 した。
そう言い、無理に笑みを浮かべた。
違和感をかんじたメロスは、ディオニスから少し離れた。
と、ディオニスが言いかけると、
メロスは寂しそうに微笑んでいた。
そう言って、メロスを抱きしめる。
メロスは首を振る。
ディオニスはまずいような気がした。
しかし、目の前にいる愛くるしい恋人を拒むことなどできなかった。
さすがの暴君もそう思った。