第13話  続々・これって、本当に「作った話」じゃないんだよ。

文字数 739文字


 またまた、歯の話なんだ。
 ぼくが「抜歯」をしてから一週間後に「抜糸」をしたんだよ。

 予約の時間が12時30分だから早目に昼食を食べて、妻に自動車で送ってもらったんだ。
 曇り空で、今にも雨が降ってきそうな天気だったので、妻が「駐車場で、待っていようか?」
 と言ってくれたんだけれども、「いいよ」と断ったんだ。
 ぼくは積極的にウォーキングはしないけど、歩くのは好きなんだ。

 歯医者さんの受付をすると、すぐに呼ばれて診察イスに座ったんだけど、医師がちょこちょこと処置をして、3分後には待合室に戻されたんだ。

 大学病院の眼科は、予約した時間にいっても、ずいぶん待たされて2時間ぐらいかかるんだ。

 それを5分も経たないで歯医者さんから出るって、スピィデーなのはいいんだけれど、何か物足りない。
 それなら、いっそのこと溶ける糸で縫合してくれよなんて文句が出てしまう。

 ここまで書いて、勝手なもんだよなと、つくずく思ったよ。

 それでさ、曇天の中野帰り道は、道路の白線だけが目立って、あとは薄ぼんやりとしていたんだよ。
 だから、その白線を目印にして歩いていたんだ。

 すると、前の方から白い杖を両手に持った人が近づいて来たんだよ。
 ぼくと同じように目の不自由な人だと思ったんだけれど、白杖は普通一本だから不思議に思っていたんだよ。

 横を通り過ぎたときに、それがスキーのストックみたいなモノだとわかったんだ。
 山登りをするときなんかに使う杖だったんだ。

 山道での歩行をサポートするトレッキングポールっていうんだってさ。

 ぼくも登山をするときに、白杖を2本持とうかな。

 こんなことを書くとふざけていると怒る人がいると思うけれど、けっこう本気なんだよ。

 これって、本当に「作った話」じゃないんだよ。
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