第4話 これって、ヤバイんだよな。 

文字数 615文字

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 いま、ぼくは調子に乗って【NOVEL DAYS」に
 「無花果(いちじく)」
 「『貸本漫画』あれやこれや DE てんやわんや。」
 「『百鬼どんどろ』信州行脚夏興行記」
 を毎日書いていて、1960年代と1980年代を行ったり来たりしているんだ。

 特に年末から『どんどろ』のことを描き始めたので、ずっと部屋に籠っている。

 元旦も四歳から小六の五人の孫が来ていたんだけれど、二階の部屋で「無花果(いちじく)」のみのる少年と付き合っていたんだ。
 こんなことでは、リアルな子どもたちから相手にしてもらえないよなと思うんだけどね。

 地震があった時も、部屋にいて揺れる中、本箱を押さえていた。
 少し鎮まったようなので、階下の様子を見にいくと、子どもたちがキッチンテーブルの下で固まっていた。
 大きいテーブルなんだけど、五人は無理だ。
 三人の背中が出ていたようなので、玄関に避難したほうがいいんじゃないかと言ったんだ。
 二階がないから落ちてこないだろ。

 言葉を発するタイミングって難しいよね。
 正しいことを言ったとしても、相手がムカついたり、納得したりするのはタイミングだと思う。

 緊急事態が鎮まってから、そんなテーブルの下より、二階が落ちてくる心配のない玄関のほうが安全だ。
 なんて、偉そうに指摘されたら、ぼくだってムカつくよ。
 でも、思ったことをすぐ口に出してしまう。
 これって、ヤバイんだよな。 

 家族から孤立してしまうのは仕方ないよね。
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