第7話 冬至の神さま

文字数 191文字


年も終わりの冬至の日
小さな神さま生(あ)れまして
初めてこの世に降りなさる
降りなさる

小さなおててに福を持ち
雪を踏み踏みひょこひょこと
村から村へと渡りゆく
渡りゆく

冬至の神さま 麦が好き
一日一本麦の根を
おいしおいしと召し上がる
召し上がる

冬至の神さま長居すりゃ
麦の根どんどん減ってゆく
麦がしんなり枯れてゆく
枯れてゆく

小さな神さま 犬嫌い
戌の日来ればすたこらさ
わんわ怖いと逃げなさる
逃げなさる
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