第4話

文字数 504文字

私達は彼の車に乗り、車を走らせました。

「どこにいく?」
緊張気味の私に対して努めて明るく彼は言いました。

「どこでもいいですよ!あっでも学校の人に見られたら気まずいのでここ以外でお願いします。」

最低な話、私にはその時数ヶ月前からずっと別れたくても周りの圧力や相手からの力や言葉の暴力で別れることの出来ない相手がいたのです。
誰か助け出してくれないかと思う日々を過ごしていた中に彼からの誘いがありました。
だからその時私は絶対に学校の人に見られてはいけない状態でした。

そんな事は露知らず彼は
「あーそっか!確かに気まずいよね!わかった!M市でいい?」
と、明るく言ったのです。

M市なら隣町ではありますが、2時間半もかかるので知り合いはなかなかいないと思い、OKしました。

彼は道が分からないからとカーナビで調べ始めましたが、上手くつかいこなせていませんでした。少しおかしいと思い、

「自分の車ですよね?」
と聞きました。

彼は笑いながら「そうだよ!でもなかなか使わないから使い方分かんないや」と言いました。





この人は本当に信用していいんだろうか…

次に続きます
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登場人物紹介

19歳    女


彼のことを大切に思っている。

彼と出会えたことが人生の中で唯一の幸運だと言うほどにこれまで幸せだと思うことがなかった。

彼のことをおそらく愛している。

しかし彼からは愛されてはいない。


私より年上   男



身長は高くはないが可愛らしい顔立ちで目鼻立ちが整っている。運動神経が抜群に良く、仕事が出来る。気配り上手で紳士的。非常にモテるが野菜嫌い。

過去のこともあり人を愛せない。

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