第四章 7

文字数 171文字

 私が温かいお茶を淹れると、彼女は何も言わず口を付けた。気づいた時にはもう家まで走ってきてしまっていた。
「そろそろ聞かせてくれるかい? 昨日と今日泣いていた訳と、その痣のことを」
 お茶の入ったカップを持つ彼女の手は震え、また頬を大粒の涙が流れ始めた。
「ママが、いなくなってからパパがああなったの」
 彼女は涙ながらに、ぽつりぽつりと話し始めた。
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