第3話

文字数 653文字

それからみんなでプレゼントを渡した。

京香は化粧水をプレゼントした。

ママは「わー、ありがとう。これであと10年は若い子に負けないわ」と笑顔で言った。

知美が「はい、お誕生日おめでとう」と言ってプレゼントを渡すと、ママは「開けてもいい?」と尋ねた。

知美がうなずくと、ママは包装を開けた。「除毛クリームじゃないの!ありがとう。森高千里みたいな脚が欲しかったのよ。見て、この汚い脚!」

それに対して、周囲から「キャー」「やだ、汚い」という声が上がった。「そんなの見たくない、綺麗なケーキが台無し」

その声にママは少しうつむきながらも、「私だって森高みたいに生まれてきたかったわよ!何よ、汚いだなんて言わないでよ!」と言った。しかし、すぐに「いやだー、ごめん、冗談よ、冗談」と笑顔に戻った。「ほんと、綺麗なケーキが台無しね」そして、猿回しの芸を真似して「反省」とやった。

京香が「ハウス」と付け加えると、「あら、失礼しちゃうわー、犬じゃないわよ」と笑いながらママは京香に言った。

珠江が前によろけながら「猿はええんかい!」とツッコミをいれていた。

私と珠江は電気シェーバーをプレゼントした。

ママは「サプライズパーティーなんて、アメリカのクソ映画の中だけだと思ってたけど、現実にあるのね、こういうことが」と言って、あふれんばかりの笑顔で私たちを抱きしめた。

ケーキはひとまずキッチンの冷蔵庫に戻して、乾杯した。みんなでテーブルを囲んでシャンパンを飲み、おいしい料理を食べながらおしゃべりした。そんな感じで、楽しい時間が過ぎていった。
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