少女の日記 一

文字数 308文字

 ○月○日

 まだ信じられない。ほんとうにかいぶつが居たなんて、おばさんの話はうそじゃなかった。
 バケットに入れた薬草も森のなかにわすれてきちゃった。どうしよう。

 村の人たちにはバケットは無くしちゃって見つからなかったってうそをついちゃったけど、明日になったらまた森に入らないといけない。
 こわい、こわいよ。こんどこそ、たべられちゃうかもしれない。

 誰にも言えないよ、こんなこと。話したところで、信じてくれないかもしれない。
 でも、とりにいかなきゃ。でなきゃ、村のみんながこまっちゃうもの。

 そういえばあのかいぶつさん、あの時は食べられるかとおもったけど、
 ひょっとして落ちそうになったわたしを助けてくれたのかしら。

 
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