第14話 甘)「金萬」

文字数 1,234文字

 一人旅をするようになった20歳の頃、秋田市内を旅するにあたり、「秋田の定番のお土産」は何なんだろう?と、ふと考えたことがありました。

 「名物」なるものはもちろんいろいろありますよね。じゃあ、その中でお土産にするというと……「あきたこまち」?「地酒」?「いぶりがっこ」?「もろこし」?「秋田犬グッズ」?はたまた「なまはげグッズ」?う~ん……そんなときはガイドブックに教えを請おう!(←ネットじゃないんかいな!)
 
 話が横道にそれますが、私はもちろんネットも利用して情報を得ますが、相変わらず紙媒体も大好きでして。「る○ぶ」とか「まっ○る」とかのガイドブックも、よく行く地域のものは本屋さんで買い求め(数年おきにアップグレードしますが)、今でも旅に出るときは持ち歩いてますよ。はい、自分、古い人間なんで!(←開き直ったよ!)

 話を戻しますね。

 秋田県のガイドブックをパラパラと眺めていたときですね。「秋田のお土産ならコレ!」的なページがありました。そこで紹介されていたのが、「金萬」というお菓子でした。
 「なになに、「金萬」なるものがあるぞ。なんじゃそれ?まんじゅうか?」
 正直言って、この記事に出会うまでその存在を知りませんでした。でもその記事では、「金萬は秋田では定番だ」というような扱い。なんとも興味をそそられ、次の休日に秋田市のお店まで出かけていった記憶があります。未知なる甘もんのためだけに、わざわざ車を2時間近く飛ばしたわけですよ。お主、なかなかあっぱれな食い意地の持ち主じゃのう(悪代官)。

 そうまでして食べた「金萬」なるお菓子。結果は……大変に気に入りました(笑)10個入り1箱を2~3分で速攻完食しちゃいまして、「もっと買ってくりゃよかった!!」と激しく後悔するも後の祭り……苦い記憶が蘇りますなぁ~(笑)

 この「金萬」なるおまんじゅう、外側のカステラ生地の中にはしっとり白あんが。口当たり軽く、甘すぎず。一つ食べるともう一つ、ついつい手が伸びちゃう、とっても危険な甘もんですね(笑)

 「金萬」とは、つまりは私が大好きな、「いくらでもいける系」の甘もんなんですな。

 お供はコーヒーでも紅茶でも、ほうじ茶でもいいですよ。「金萬」くん、なかなか協調性があってよろしいな君は。

 今でも秋田市内に行くと、お土産という特別なものではなく、もはや普段使いのお買い物として、必ず求めています。初めて食べた20歳の私から40代になった私に、確実に「金萬ラブ・スピリット」は受け継がれておりますです。
 
 ちなみに「金萬」には、賞味期限の比較的長い(10日)「パック」と、短い(3日)「生」があります。「生」は限られたお店でしか手に入りません。「パック」でもとても美味しいですが、「生」を一度食べてしまうと、次からは「できれば生で!」なんてハードルが上がっちゃうと思いますので、悪しからず。何度も言いますが、「パック」も美味しんですから大丈夫ですよ!

 ごちそうさまでした。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み