仕事が手につかない夜に

文字数 708文字

「私だって転職も考えてるよ」
言えば言うほど信憑性を増してくるこの言葉は、口から出る頻度と回数がどんどん多くなっているように感じる。

つらつらと書き始めてみたのは、ふと、自分は感情を伝えることが苦手だったというのに気づいたらからだ。
口下手で、人見知りで、幼少から外見の誹謗中傷を浴び社会性が育ち切っていないような私は、とにかく自分の感情を表現するのが苦手だ。
言葉は難しくて、自分が伝えたいことがきちんと伝わっていないように感じる。
それは日本文化の上で発展したこの言葉たちが、私の感情と合っていないからだろう。
私の感情表現は、絵を描いたり、踊ったりすることだった。
(絵は、もうずいぶん描いていない)

端的に言うと、疲れたんだと思う。
あと、飽きたんだと思う。

閉じた環境。
上司の言葉。
成果の出ない現状。
朝から、晩まで。
人の話を聞いて、こなして、聞いて、こなして。
だんだん自分の人格が全部仕事で評価されて、何も結果を出せない私は生きている価値がないと感じ出した。
毎日、寝てるのに、寝てない。
高価なものを買っても、自分が喜んでいるのか分からない。
恋人は、もう5年もいない。

あ、これ、本当に死んでしまうやつだ。

そう思って、
あ、そうだ、デートをたくさんしよう。
楽しいデートの思い出がないから、死ぬ前に思い出は作ろう。
というおかしな結論に至り、ひとまず閉じた環境からの脱出を図っている今日この頃である。

そこで出会った人に少し刺激を受けて、この鬱々とした、消化のしづらい、上がり下がりのある、共感性があるか不明な感情を吐き出してみようと思った。

筆は取っておらず、キーボードを叩いている状況だが、私のひとつの表現として、残しておきたいと思う。
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