十二時四十九分
文字数 355文字
黒木さんに教科書を返してから、お弁当を消化し終えて、午後の小テストに向けての勉強を開始する。読み流すだけの、ザ・シンプル。頭に二割と入らないのは重々承知で、ひたすらに眼球を動かす。
「かの、かの!ちょっといいー?」
ふいに廊下側の窓から、幼馴染の星奈ちゃんが顔を出した。
「星 ちゃん? どうしたの、わざわざ降りてきて」
「土曜日さ、ヒマ? もし良かったら、電気屋とかボウリング場とか喫茶店とか、一緒に見て回らない?」
「……やっとテストラッシュも終わったし、予定もないし、行く」
「よっしゃ! じゃ、十時にエキナカで」
五月の風のようにやってきて、唐突に予定を尋ねて、久々のデート(彼女の表現を借りるなら)を取り付け、嵐の少女は去っていった。残り時間を確認し、焦って水筒を空にしたところで、あっけなく昼休みが終わった。
「かの、かの!ちょっといいー?」
ふいに廊下側の窓から、幼馴染の星奈ちゃんが顔を出した。
「
「土曜日さ、ヒマ? もし良かったら、電気屋とかボウリング場とか喫茶店とか、一緒に見て回らない?」
「……やっとテストラッシュも終わったし、予定もないし、行く」
「よっしゃ! じゃ、十時にエキナカで」
五月の風のようにやってきて、唐突に予定を尋ねて、久々のデート(彼女の表現を借りるなら)を取り付け、嵐の少女は去っていった。残り時間を確認し、焦って水筒を空にしたところで、あっけなく昼休みが終わった。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)
(ログインが必要です)