それはチャンスか「小1ショック」

文字数 964文字

 それは、今年の放課後キッズクラブ(放課後預かり施設の名称)の評議会でのこと。
「この夏休み、利用する子どもたちが急増します。今のスタッフでは足りないので、ぜひ誰か紹介してほしい」
 キッズクラブのチーフが切々と訴えていました。
 配布された資料を見れば、年々右肩上がりで増える利用者数が示されています。
 ほんの数年前までは、土曜日の利用人数などは規定に達せず、開所しない日もあったのに。
 今では開所しない土曜日など皆無。

 保育園は夜まで預かってくれたのに、小学校に上がったとたんに14:30には下校する。
 ひとり留守番させるには幼い我が子を、どうすればよいのか!というのが保護者が直面する「小1ショック」です。
 
 そこで保護者が頼るのが、放課後児童預かり施設。
 認可施設は預かる子どもの人数によって、必要スタッフ数が決まっています。
(認可保育園と同じですね)
 だから、スタッフが確保できないと預かり業務ができない。
 保護者が困り、子どもも困る。
 それを目の当たりにして、「おお、これは大変だ」と思ったは私は「夏休みの間だけなら」と手上げしました。

 「これで子どもたちのリアルに触れられるぞ」と思っている間に、夏休みは終わり。
 今現在はというと。

「おつかれー。手を洗ったらカード出してー」
「ヤダー」
「ヤダじゃない」
「ムリ―」
「ムリじゃない。ほら、ちょうだい」
「あ、たかまさんだ!今日オニごっこね!」
「わかったわかった。まず手を洗おうか。そのまま入らないっ」
「たかまー、うりゃー!」
「うぉっ」
 迎え入れ業務をしている背後からどついてくる、1年男子をいなしながら、元気にスタッフをやっています。

 スタッフ不足が解消していないというのも一因ですが、「今度いつ来るの?明日?あさって?」と聞かれて、もう来ないとは言えませんでした。

 評議員のほうはどうなったかというと、行政から「スタッフが評議員を兼務するのはよろしくない」という指導が入り。
 念のため、チーフに「評議員とスタッフ、どちらをやりましょうか」と聞いたところ、スタッフ一択でした。

 私の住んでいる地域は学童保育とキッズクラブあり、どちらも定員いっぱいの利用者がいます。
 両者は放課後児童預かり施設であるという点では一緒なのですが、違いも当然あります。

 その違いについては、また次回。
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