第5話 オレにまかせろ

文字数 1,653文字

今年は節電 の夏ということで、我が家もがんばって電力使用量をかなり減らすことができました。
今年も暑い夏 でしたが、意外と涼しい日も結構あって助かりました。6月頃はちゃんとできるかな、と心配でしたが人間、がんばればできるものですね。

さて、我が家のねこ にとっては今年は初めての夏。暑くて体調大丈夫かな・・ と思い、クールマットを買ってやり、夜も扇風機をつけてやったりしていました。
日中ねこの様子を見ていると、廊下に寝そべったり玄関のタイルの上でごろごろ。人間がどうしても耐えられない暑さになった午後リビングにクーラーを入れて
「暑かったでしょ。涼しいからおいで」
と招き入れると15分ほどはリビングにいるものの、すぐに出て行って廊下や玄関、窓辺に寝そべっています。
どうやらねこは暑さには強いらしいことがわかりました。まぁ確かにご先祖様はアフリカ出身(リビアヤマネコ)らしいからそれも頷けます。
動物病院の先生いわく、
「クーラー嫌いな子、結構いるんですよ。」
とのこと。
上手に自分で涼しいところをさがして移動するようです。心配無用だったんですね。

ところで・・そんな夏の終わり頃。
私が次男を塾に迎えに行こうと玄関に行くと、いつものようにねこが玄関で寝そべってる・・と思ったらシューズボックスの下(うちは空間があってそこに脚立が置いてあります)の隅っこに向かって「伏せ」姿勢で臨戦態勢。そしてときおりその隅っこに向かってねこパンチ 。

なに?なにかいるの ・・?

あわてて長男をよぶと、うすら笑いを浮かべながら
「なんかいるみたいだねぇ 」
と長男。
「と、とにかくもう時間だから行くね」
そそくさと車 に乗り込み塾へ。すると5分ほどして長男からメール が。

タイトル:居やがりました☆
本文:現在黒いアイツと交戦中

えー!!やっぱり。アイツいたんだ!!

(我が家では名前を言ってはいけないアイツ・・)
私の大大大キライなG!!
今年はそれまで一度も出ていなかったので、このまま無事に夏が終わることを願っていたのにぃー

うちひしがれた気持ちで次男をピックすると帰宅。長男はまだ玄関でヤツと交戦中でした。
ねこは・・というとリビングの自分のケージの中で、うろうろしながらにゃーにゃー鳴いていました。
「なんか触るとヤダからケージに入れたよ。」
確かに 。
以前洗濯物についていたのか、ねこがサッシの桟にいたカナブンをしつこくこづきまわして瀕死の状態にしたことがありました。
Gなんて触ってほしくない !

それから次男も交えて3人で、必死の交戦を試みたもののなぜかヤツは姿を見せず・・・
どうやら長男の目をかいくぐって玄関からどこかへのがれたようでした 。

「あーもうどこいっちゃったの?今晩どうすればいいの?こわくて眠れないじゃん!!」
半ばあきらめムードでとりあえず・・と夕飯を食べ始めました。
その間もねこはケージの中をうろうろ、にゃーにゃー。
「しょうがないからもう出してやろうか。リビングから出さなきゃ大丈夫だろうから。」
そう言いながら3人でねこに目をやると、ケージの中で鳴きながらうろうろ歩き回る様子がネコ科の猛獣のよう 。

そうだ、オレを放て。オレにまかせろ!!

まるでそんなことを言っているかのようにねこの目はランランとしていました。
「この際だから廊下に出してG探してもらおうか 」
3人で大笑いしました。


で、ゴキブリはどうなったか。
翌日洗面所にいるところを発見!長男に退治してもらいました。

ねこはその後2,3日は廊下を歩くときも、玄関で寝そべっているときも、たえず何かを探しているようにランランと目を光らせながら見回っていました。が、1週間もすると元のようにのんびりまったり寝そべるようになりました。

先日テレビ でおもしろ動画をやっていて、カナダのある家に野生のクマ がやってきたとき、その家の女の子が自分の飼い猫を外にだし
「行け!メメン(猫の名前)!! 」
と猫を放ち、見事メメンがクマを追っ払うというのを見ました。

ねこってかなり使えるのかも 。。




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