プロローグ

文字数 345文字

 ♪
 か~ごめ か~ご~め~
 か~ごの な~かの ト~リ~は~
 い~つ い~つ 出~や~る~
 夜~明~け~の~晩~に~
 ツ~ルと カ~メが す~べった~
 うしろの正面~
 だ~、
 あ~、
 れ?
 ♪

 女は唄い終わった時に、指を差していたストロー状の棒を、牛乳タンクのような大きな容器から抜き出してキスをした。
「オメデトー!」と小さな声で祝福をする。
 そうして棚の上に置かれた小さな赤い保存容器の中に、そのストロー状の棒を収めていった。一本一本ていねいに、大きな振動を与えないように気をつけながら・・・・・・。
 そうしないと選ばれるモノにも、選ばれないモノにも、とても申し訳ないような気がした。ましてや、処分してしまったモノまであるのだ。
 女はまた唄い始めた。
 次のモノを選ぶために・・・・・・。
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