第7話 接点
文字数 446文字
消防署の前にそびえ立つ交差点の角の鶴見警察署の廊下で浩一は鳴海刑事に呼び止められた。
「田崎巡査!」
浩一が振り返ったら鳴海刑事が小走りに追いかけてきた。
「田崎巡査!西山航とは知り合いかい?」
やはりそう来たかと浩一は身構えた。
「ええ、幼馴染ですが、どうかしました?」
「西山航とはいったい何者なんだ?」
「えっ?」
「いや、いい。何か言ってなかったか?」
「何がです?」
言葉を選んだ。確実に探りを入れられている。
「いや、そうか。知らないか。それならいい」
「そうですか」
「君は本部長の息子だから、この前の対策本部会議に出ていたのかい?」
「どういうことですか?何を言っているんですか?鳴海刑事」
「い、いや、いい。忘れてくれ」
おそらく鳴海刑事は春奈を疑っている。もしかしたら何かつかんだかもしれない。
足のつかない車で二人を逃がしたのは良いが何とか手を打たなければならないと浩一は焦った。
何か新たな証拠を見つけて早く無実を証明しなければ。航、頼むぞ。
お前の大切な人だろ。
浩一は願いを託した。
「田崎巡査!」
浩一が振り返ったら鳴海刑事が小走りに追いかけてきた。
「田崎巡査!西山航とは知り合いかい?」
やはりそう来たかと浩一は身構えた。
「ええ、幼馴染ですが、どうかしました?」
「西山航とはいったい何者なんだ?」
「えっ?」
「いや、いい。何か言ってなかったか?」
「何がです?」
言葉を選んだ。確実に探りを入れられている。
「いや、そうか。知らないか。それならいい」
「そうですか」
「君は本部長の息子だから、この前の対策本部会議に出ていたのかい?」
「どういうことですか?何を言っているんですか?鳴海刑事」
「い、いや、いい。忘れてくれ」
おそらく鳴海刑事は春奈を疑っている。もしかしたら何かつかんだかもしれない。
足のつかない車で二人を逃がしたのは良いが何とか手を打たなければならないと浩一は焦った。
何か新たな証拠を見つけて早く無実を証明しなければ。航、頼むぞ。
お前の大切な人だろ。
浩一は願いを託した。