泣きそうになりながら僕は
文字数 3,548文字
VIPカードを持っている会員がお会計する時だけ、レジにバーコードを通す時に体に取りつけられたエッチなおもちゃたちが振動して、快感を与える。
値段が表示されない旧式のレジでもないのに、いちいち商品分類を読み上げさせられるのも、お客様へのサービスの一貫だった。
値段が表示されない旧式のレジでもないのに、いちいち商品分類を読み上げさせられるのも、お客様へのサービスの一貫だった。
最初このシステムを聞いた時はなんだそれって思ったし、にわかには信じられなかったけど。でも、イケメンの店長に言いくるめられてしまって、結局バイトしてる。
売り上げも、男の人からの売り上げの方が断然高いんだって。
そんなスーパー初めて聞いたけど、こんなシステムなら、そうなるよね。
今も何個か前のレジから、湿った女の人のエロい、押し殺したような声が聞こえてくる。
そんなスーパー初めて聞いたけど、こんなシステムなら、そうなるよね。
今も何個か前のレジから、湿った女の人のエロい、押し殺したような声が聞こえてくる。
こんなシステムがあったら……。いくらだって買い物しちゃうよ。
僕だって、バイトの面接に来る前からこのシステムを知ってたら、お客様としてここを利用したかもしれない。
僕だって、バイトの面接に来る前からこのシステムを知ってたら、お客様としてここを利用したかもしれない。
振動が強くなって、僕は体をくねらせる。
今までの合計金額を見ると、四千円を超えていた。
金額が上がると、おもちゃの振動も強くなる。だからこの人は、高いものからレジを通させようとしたのだ。
今までの合計金額を見ると、四千円を超えていた。
金額が上がると、おもちゃの振動も強くなる。だからこの人は、高いものからレジを通させようとしたのだ。
また強くなった。確認すると五千円超えていた。
五千円を超えると、振動はいっきに強くなる。
僕はエプロンの前を掴んで、快感を耐え忍ぼうと目を閉じた。手がプルプルと震えてしまう。体が汗ばんでいた。
五千円を超えると、振動はいっきに強くなる。
僕はエプロンの前を掴んで、快感を耐え忍ぼうと目を閉じた。手がプルプルと震えてしまう。体が汗ばんでいた。
思わず弱音が口をついて出る。
僕の前はすぐに弾けてしまいそうなくらいびんびんに勃起して、先走りを溢れさせていた。
僕の前はすぐに弾けてしまいそうなくらいびんびんに勃起して、先走りを溢れさせていた。
何より辛いのは、おしりに入れられたローター。
男性用の小さいものだけど、振動が敏感なところを刺激して、立ってるのもつらいくらいだった。
男性用の小さいものだけど、振動が敏感なところを刺激して、立ってるのもつらいくらいだった。
前立腺の名前は店長が教えてくれた。
最初、振動してないローターをお尻に入れられただけで異物感がすごくて、無理ってなってた僕に、店長がそっちの知識を教えてくれたのだ。
今は少し慣れて、ローターを入れただけだとわりと大丈夫になったけど、やっぱり振動されると無理ってなる。
最初、振動してないローターをお尻に入れられただけで異物感がすごくて、無理ってなってた僕に、店長がそっちの知識を教えてくれたのだ。
今は少し慣れて、ローターを入れただけだとわりと大丈夫になったけど、やっぱり振動されると無理ってなる。
カウンターについた両手で自分の体を支えてうつむいていると、顎に手を添えられて、無理やり顔を上げさせられた。
確かに、途中で放置はダメなのはわかってるけど。
カゴの中に目を向けると、まだ三分の二くらい商品が入っていた。
カゴの中に目を向けると、まだ三分の二くらい商品が入っていた。
僕は泣きそうになりながら、女の人を見つめる。
しぶしぶまた商品を手にとって、レジを再開した。
振動が止まらない。
僕は体をよじって、エプロンをかきむしった。
お尻の穴がひくひくと収縮し、振動する硬い物体を変なふうに締め付けた。それがまた、新な快感を引きずり出してくる。
僕は体をよじって、エプロンをかきむしった。
お尻の穴がひくひくと収縮し、振動する硬い物体を変なふうに締め付けた。それがまた、新な快感を引きずり出してくる。
頭の中がぼーっとして、すがるように名前も知らないお姉さんを呼んでしまう。
お姉さんはなかなか進まないことに焦れたのか、自らカゴの中の商品を取って僕に渡してきた。
僕の声は高く上ずって、背中を大きくしならせた。
欲望に塗りつぶされて、おかしくなっちゃう。
たまらず股関を触ろうと手を伸ばすと、手首を掴んで止められる。
欲望に塗りつぶされて、おかしくなっちゃう。
たまらず股関を触ろうと手を伸ばすと、手首を掴んで止められる。
イケないのが辛くて、目からはポロポロと涙がこぼれ始める。
頬も熱くて、きっと赤い。
今僕、どんな情けない顔をしてるんだろう。お姉さんの前で。その後ろには他のお客さんだっているのに。
その時だった。
頬も熱くて、きっと赤い。
今僕、どんな情けない顔をしてるんだろう。お姉さんの前で。その後ろには他のお客さんだっているのに。
その時だった。
前の方のレジから、女の人の絶頂の時の声が聞こえた。
間もなく、中年のおじさんに両肩を抱えられ、若い女の子――確か花園さんがレジの脇を歩いていく。
間もなく、中年のおじさんに両肩を抱えられ、若い女の子――確か花園さんがレジの脇を歩いていく。
桜いろに上気した頬と、うるうるな瞳。熱い吐息。
僕は横目で眺めてぞくぞくしていた。
会計中にイッてしまった人は、そのお客様にオマケのサービスをしなくてはならない。
会計中にイッてしまった人は、そのお客様にオマケのサービスをしなくてはならない。
花園さんのエッチな姿を想像してしまって、僕のお尻がまたきゅっと締まった。
それでもカゴの中を空にしないと終わらない。僕は商品を手に取る。
それでもカゴの中を空にしないと終わらない。僕は商品を手に取る。
ぶるぶると、おもちゃたちが震える。膝がガクガクした。
じんじんと下腹部に響き続ける振動。
震え続ける振動が、たまらない場所を刺激し続けて……。
震え続ける振動が、たまらない場所を刺激し続けて……。
僕の背が仰け反って、ズボンの中で勢いよく吐精してしまった。
立ってることができず、商品を手放してその場に崩れ込む。
立ってることができず、商品を手放してその場に崩れ込む。
ぞくぞくがなかなか止まらない。
濡れた下着も気持ち悪かった。
倦怠感にしばらく動けずにいると、頭上から情け容赦ない声が降ってきた。
濡れた下着も気持ち悪かった。
倦怠感にしばらく動けずにいると、頭上から情け容赦ない声が降ってきた。
顔を上げ、ぼんやりとお姉さんを見上げる。
お姉さんのお会計の途中でイッちゃったのは今回が初めてじゃなかった。今までもあった。
だけどお姉さんにオマケのサービス、つまりエッチなことをしたことは一度もなかった。それは求められたことがないのだ。
ただイッても許してもらえず、おもちゃを入れたまま会計を続けさせられる。
今みたいに。
だけどお姉さんにオマケのサービス、つまりエッチなことをしたことは一度もなかった。それは求められたことがないのだ。
ただイッても許してもらえず、おもちゃを入れたまま会計を続けさせられる。
今みたいに。
……こんなに残ってるのは初めてだ。
ちらりとお姉さんの後ろに視線を向けると、年代の様々な女性が四人ほど並んでいる。
レジが遅くてイライラしてる人はいなくて、逆にみんな、興奮した様子で僕を見ていた。
僕は慌てて視線をレジに戻した。
ちらりとお姉さんの後ろに視線を向けると、年代の様々な女性が四人ほど並んでいる。
レジが遅くてイライラしてる人はいなくて、逆にみんな、興奮した様子で僕を見ていた。
僕は慌てて視線をレジに戻した。
早く終わらせたくて、商品を手に取り慌てて流した。
またぶるりと震えた。イッた直後の体はさっきまでよりも敏感になっていて、快感は三割増しだった。
ふにゃりと萎んでいた僕のが、また頭をもたげ始める。
構わず、残りの商品を流していく。
ふにゃりと萎んでいた僕のが、また頭をもたげ始める。
構わず、残りの商品を流していく。
下腹が熱くて、溶けてくみたいだ。
もう何がなんだかわからなかった。頭の中が、白く染まっていく。
振動は商品を通した瞬間だけでも、永遠にお尻の中は震え続けているような錯覚を覚えていた。
口を閉じることもできず、半開きの口からは、唾液が零れていた。
もう何がなんだかわからなかった。頭の中が、白く染まっていく。
振動は商品を通した瞬間だけでも、永遠にお尻の中は震え続けているような錯覚を覚えていた。
口を閉じることもできず、半開きの口からは、唾液が零れていた。
終わりがようやく見えてきて、僕はちょっとだけほっとした。
三つのうちの一つを、レジに通す。
三つのうちの一つを、レジに通す。
今までよりも強い振動に、体が跳ねる。
金額を見ると、なんと一万を超えていた。そのせいで振動が強くなったのだ。
お尻がひくひくときつく収縮し、快感が突き抜ける。あっという間に再び絶頂を迎えた。
でも僕のは勃起したまま射精していない。
強い絶頂の感覚だけが、止まらない。
カウンターに両手をついても支えきれず、ずるずるとまた膝をついた。
でも僕のは勃起したまま射精していない。
強い絶頂の感覚だけが、止まらない。
カウンターに両手をついても支えきれず、ずるずるとまた膝をついた。
聞いたことのない言葉。反芻しようとしても呂律がまわらない。
頭がぼーっとして、体に力が入らない。
僕は何かに体を預けて目を閉じた。何に寄りかかっているのかもわからなかった。
そのまま吸い込まれるように、意識が遠のいていく。
僕は何かに体を預けて目を閉じた。何に寄りかかっているのかもわからなかった。
そのまま吸い込まれるように、意識が遠のいていく。
頭上で声が響いたような気がしたけれど、すぐにわからなくなった。