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文字数 379文字

 あの女が病気……何かおかしいと思ったら、要は心の病気だったらしい……で休職してから数ヶ月。
 俺は、伯父の葬式の為に急に帰省する事になった。
 盆と正月にしか会わないような仲だったので、何で葬式に出なきゃいけないとは思ったが……場が場なので、神妙な顔をしとくか……。
 だが、何故か、参列者が俺の顔を見ながら……。
 おい、何だ……失礼な奴らばかり……いや……家族や親戚も俺を見ながら……最初は怪訝そうな……やがて、段々とイラついた表情になっていった。
 何だ一体?
「兄ちゃん……いい加減にしてくれよ。何のつもりだ?」
 とうとう、弟がそう言い出した。
 おい、どう言う事だ?
「えっ……?」
「葬式だよ。その変なニヤニヤ笑いやめてくれないか?」
 どうなってんだ、と思って、トイレに入ると……洗面台の鏡に映る俺の顔は……そう……弟が言う通り変なニヤニヤ笑いが貼り付いていた。
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