◇[好都合な呪文_10話入れ子話]

文字数 739文字

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○好都合な呪文
○10話-魔法の忘れ方-前編
○入れ子話
○baumkuchen

【その昔、まだこの地を人間ではなく、“魔法神ガイスト”が治めていた時代。ガイストは1羽の大きな鳥の姿をしていて、その翼の大きさは土地を一瞬で移動できる大きさで自然をも操るので人間からおそれ敬われていた。ある時、彼は1人の美しい人間の娘に恋をしてしまいました。彼女は人間が暮らす領域の長の娘でガイストは人間に変身して彼女と楽しく過ごしました。やがて離れがたくなり結婚を申し込むと長から課題を出されます。その課題を乗り越えますが長は認めてくれません。なぜならガイストの正体を鳥の化け物である事を知っていたからです。課題を乗り越えた際、力をほとんど使い切ってしまい疲れたガイストはある丘の上で休息しました。このまま自分は消滅してしまうと思った時、全身を真っ白いドレスを着たあの娘がその丘にやって来ました。彼女は人間の領域で暮らす事をやめてガイストのそばで暮らすことを選んだのです。わずかでしたが2人はその丘で仲良く暮らしました。しかしガイストは遂に力尽きて消えてしまいます。娘は泣く泣く丘を降りて人間の領域に戻りました…その後、彼女は1人の子供を産みました。姿は普通の人間なのに、あの鳥の化物の子だと皆でなきものにしようとします。しかしその赤ん坊は不思議な力があり、どうしても人間は、かないませんでした。娘の愛情で立派に成長したその子はやがて長の領域だけでなくその周囲の地域を治める者になりました。これがクルス王子の先祖の話で城のあるこの丘こそガイストと娘が暮らした丘だと言う。そして今でもガイストの魂は、この土地のあちこちを彷徨っていて人間が魔法を失敗すると現れるのが、このガイストの魂だそうな…】***
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