文字数 343文字

にゃー,と鳴いている
meow,と鳴いているかもしれない
昔はねう,と鳴いていた

彼ら/彼女らのことは全然分からない
ただ,しょっちゅう毛繕いしているおかげで毛並みがすべらかで
鼻の頭がちょっと濡れていて
尻尾は大抵長くてゆらゆら揺れている
そんなことくらいは何となくわかる

彼ら/彼女らが何を考えているのがさっぱり分からない
私が傍らに横になると私に一瞥をくれてからまた窓の外を見やる
尻尾を掴むと大きく揺れる
顔を近づけると私の鼻と彼/彼女の鼻がくっついたりする

彼ら/彼女らはさっぱり分からない
考えていることも,欲しいものも(ご飯を除く),歩いていく先も
きっと彼ら/彼女らはとは永遠にこのままだ
だから傍にいられるのだ
だから傍にいたいのだ

また,にゃー,と鳴いている
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