(三)-4

文字数 316文字

「はい、そういうことになります。画面をご覧下さい。カメラから演台に向かって左側の与党席の方から議員たちが次々と立ち上がり、演台に上がっていきます。演台のデスクの上に投票箱があり、ここに賛成または反対の色の札を投げ入れていき、その票数で決を採るというものです」
「では採決はすぐに終わりそうなのでしょうか」
「通常ですとそうなんですが、今回はそうもいきそうにありません。先ほど民衆党の平木田国会対策委員に伺ったところ、『野党で連携して牛歩戦術でいく』と力強い口調でコメントを頂きました。採決が終わるのは、日付が変わってからになりそうです」
 小波渡がそう伝えたところで、イヤホンからは「ありがとうございました」と新屋の声が聞こえた。

(続く)
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