その5 「十八歳 秋」について(言い訳とネタバレ①)

文字数 997文字

【警告】 
 もしかしてネタバレに繋がってしまうかもしれないので、絶対にネタバレ嫌だ、という方は御遠慮下さい!! (おそらく、大したことは書いていないはずですが……念の為)

 また、作者が言い訳するのはけしからん、とお思いの方もご遠慮下さい……。







 今回「十八歳・秋」を挟むことについては、かなり悩みました。なくても話が通るという点、どうせなら、このエピソードが意味を持つタイミングに挟む方が「この人誰だっけ?」「この店なんだっけ?」という読者様の混乱を招かない、親切な方法だと思ったからです。

 それでも、ここに挟んだのは、これ以上時系列をごちゃごちゃにして、分かりにくくしたくない、という思いがありました。

 そして、歩がこれからも色々、辛い思いをする時に、実は心の逃げ場があったんだよ、ということを示すことで、これからの出来事を「でも大丈夫だよね」と読者様に思ってもらえたら、と考えました。

 歩はまだしばらく、かなり嫌な思いをしますが、そんな時、あの店を訪れて、ハーブティーを飲んで、帰る、だけでだいぶ癒されています。だから、今がある、のです。

 なので、こんなエピソード要らないだろうと思われた方もいらっしゃると思いますが、どうして歩が完全に心折れずに生きていったのか、その理由が垣間見えるエピソードですので、お許し下さい。

 ここからは、すごく飛ばして進みます。……おそらく、邪魔が入らなければ。



(ここからは、完全なるネタバレです)



 美冬が歩の友達になったのも、美冬自身に問題があって、歩と話すことで癒されている、からです。お互い、若干共依存的です。美冬は元々心の弱い人なので、歩みたいな割り切り方の出来る人間がいて、初めて何とかなっている状態です。(大学病院に通院歴がある、と言えばうっすら分かるでしょうか)

 今後、美冬が語り手になる話も書くかもしれませんが、それだけでなく、美冬とその同居人(既に登場していますが、本当にこれが「登場している」と言っていいレベルかは不明)は、歩と慧、それぞれに(本人達は気付かずに)影響を与えていたため、どうしても外すことができない人達です。

 美冬達は、柿谷と滉太の人生にも影を落とす、大変(この世界において)重要な人達です。(滉太が語り手の話は既にあります)

 次に登場するまで、美冬とリンデンバウムのことは頭の片隅に置いていただけると、本当に嬉しいです。

(終)
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