堂の演技

文字数 2,721文字

次は堂 愛奈・伊東相手して
時代設定は現代 よろしく
(愛奈・伊東)ラジャー(ガッチョマン風に答える)
堂 演技始め

広いホームセンター駐車場 蛾が飛び回る照明の下 濃紺のロンドクルーザー車前

3人の男女が車を背に100メートル先の警官と向き合っている

銃を構えた警官の後ろには 野次馬のホームセンターの客だ

市民・警官のみなさん 堂は狂っていない 超能力は僕たちだけでなく 皆に備わっている 皆は力が目覚めていないだけだ 信じてくれ!

後方左 堂は目を閉じ 胸元で両手を30センチぐらい離し 気の塊を創っている感じで集中している

後方右 伊東は左手を天に向けて上げ 右手は手刀に斜め降ろし 迎撃態勢

前方 愛奈は横に手を広げて 警官と仲間の間の盾になっている

愛奈は伊東にテレパシーで話しかける

力を持つ仲間も死んで ヤバい騒動になった 特殊能力がある事は隠せない 私達は確保され研究され自由を奪われる

堂は 警官・市民を巻き込み 皆を壊滅させるでしょう どうする? 

僕は この状況を諦めない 堂の力を抑え 最後まで善処する

愛奈に 伊東の意志が伝わる

愛奈は 横に広げていた両手を ゆっくりと夜空に向け 何か語り掛け始めた

警官は 愛奈の能力 幻想現実化を阻止し 争いを市民の目から隠すため 駐車場の照明が消される

狙撃手に合図を送る ナイトビジョン(暗視装置)のレンズが愛奈に集中する

伊東は 夜空に手を伸ばしている愛奈の背を蹴り倒し 手刀を横に振る

前にいた何人かの警官が 切られた状態になり倒れる

狙撃手は伊東を狙い撃ち 伊東は両手で頭は護ったが 何発か身体に受ける

愛奈は即座に 前に倒れ込む伊東を抱き留める

伊東の傷をみて無言になる・・

溢れ出る赤に手を当てる 愛奈は伊東に囁き幻覚をかける 陽だまりの中 恋人の膝の上 優しい愛の言葉 温かい手が伊東の手を握り そっと囁く


眠りなさい

伊東はあたたかく満たされた穏やかな気持ちになり静かに眠りに入る


(愛奈は自分の右手に語る)ナイフ出でよ

右手には現実化されたサバイバルナイフが握られていた

愛奈は伊東を膝に抱いたまま 伊東をジッと見つめる あなたを愛している

(愛奈は伊東に言う)皆で同じ場所に行くよ

ナイフを伊東の胸の中央に押し込む 抵抗のない胸 刃は根元まで入った


堂は目を閉じたまま集中している 平行だった手は横いっぱいに広がって 大きなエネルギーが出来ている

愛奈は振り返り 堂を観察 すでに制御できないエネルギー 止めなければ

右手に語る 銃出でよ 右手にザウアーP226が握られている

銃口を下に向けサムセフティ(手動安全装置)を解除しスライドを引く

堂を狙い 一発 堂の頭に向け打つ ロンドクルーザーの後部座席の窓が砕ける

次は 狙う

愛奈の行動に 警官達は 沈黙で許している

堂は目を閉じたままだ


愛奈 伊東を先に送ったか・・ 愛奈も伊東のいる場所に送る

堂は右手を愛奈に向ける

愛奈は銃で 堂の中央を狙い エネルギーごと堂を消す覚悟で撃つ

「バン」大きなパーティークラッカー似の音がする

愛奈軽い衝撃を受け崩れる


伊東の痛みだ 転がっていろ

愛奈の弾は堂をはじき 愛奈に当たったのであった

堂は静かに目を開く 無表情だ

俺が人間だと思ってもらえないなら 終わらせろ(警官に叫ぶ)

人知を超えた力 彼らは人間ではない 危険過ぎる力だと判断 狙撃手に合図を送る

堂に一斉射撃 堂に着弾 堂の身体から幾つも光が漏れる・・が 強い光が跳ね返す

撃った弾は当事者に返され 警官が倒れる 止めの合図が出る

銃弾が返るのを理解し 対策を考えるため 中断


対策として 上空のヘリから移動しながら銃撃をする事になる

危険なため市民は退避させ 堂は身長の2倍ぐらいぐらいになった巨大エネルギーボールを 小さく圧縮し始めた


堂の上空を旋回していたヘリが 南方向へ移動する 小さくなると すぐ方向を北に変えて堂に銃撃をし 右へ方向転換

堂に銃弾が当たる 当たった箇所が光 銃弾が返されたが 移動した後のヘリには当たらない

弾の当たったはずの 堂とエネルギーボールは健在だ

次対策は対人戦 ナイフと銃を持った5人の機動戦術部隊(警官)が堂に向かう

堂は 圧縮されたエネルギーボールを 上空に上げ漂わせ 待つ

サバイバルナイフの警官 堂に切りかかる

堂は 無抵抗になる 刃を受け入れる 堂に刃が当たるが 硬い感触 刃が滑る「?!」

焦る5人

頼む 終わらせてくれ(切実な顔になる)

(倒れた仲間を凝視し 決意)俺が 俺を終わりにする

堂がエネルギーボールに手をかけようとすると 機動隊5人がそれを 阻止しようと攻撃してくる
邪魔をするな

堂は片手で刃を受け止め 拳でボディーを狙う

拳の当たった一人 ハンマーを食らった様になり倒れる

拳が胸に当たった者は 肋骨が折れ内臓に刺さる

堂と残りの機動隊員3人がもみくちゃに闘っていると 蛍の様な光が一つ二つ現れ 堂たちの周りを舞い始める

たくさんの小さかった光は集まり 幾つかの野球ボール位の大きさになり そして輝いて 闘う4人の視界を邪魔し いつの間にか争いが止んでしまった

光は瞬き 堂の前へ集まった

伊東・みんな 邪魔をするな 哀しいけど 俺は制御出来ない力を持ってしまった

皆 俺を狂人扱いし 拘束しようとした

俺を信じ受け入れてくれた仲間は殺され・・こんな世界無くなってしまえばいい

堂は待機させたエネルギーボールに手を伸ばす

光は点滅し 堂の周りを大きく周り 満月の光を吸収し始めた

光は強くなり 雨のような銃弾となって堂に撃ち込まれた

光の銃弾は跳ね返らず 堂に当たり 堂は倒れた

その様子を倒れている愛奈は目撃していた そして目を閉じた

風景が色を失い 月の前を地球の影が横切る

皆既月食だ

暗い地上 警官・市民は満月の光を待つ

影から月光が出る瞬間 無音の振動が世界を走った

皆が闇に気をとられている間 彼らの姿は消えていた

倒れていた警官は起き上がり 皆まるで時間が巻き戻されているように感じた

警官は彼らを探したが 彼らのいた痕跡は何も見つからなかった


(警官)彼らは幽霊だったのだろうか?

(警官)人間はみな同じではない どこか違う 人知を超えた不思議な力があるからといって 異人扱いしてはいけなかったの

私たち 植物も動物も人間も 今を共に生きる仲間だったのよ


はいっ 終了(扇子を挙げて 手でトンと閉じる)
感想はどう?
目に見えない力を表現する演技力が 凄い良かったよ

本当に力があるつもりで 演技に入り込んでみた

で G役は誰が適役ですか?埴生さん

G役は・・そうだな・・私?
(皆)へっ?

君たちは 私より歳下だ これから先チャンスは多い

だが 私は年齢分不利だ だから今回は私が主役だ

(皆)・・・
END
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登場人物紹介

私は愛奈(あいな)作家専攻で ロリータ服手作り得意なの 

私は舞華(まいか)声優専攻なの 各国のミリタリー男装するのよ

僕は伊東(いとう)フィギィア・模型専攻 武道が得意で僕のポケットにはペンチなど便利品が入っているんだ

俺は堂(どう)ヴォーカル専攻 曲作り得意なんだ 聞いてね

私は埴生(はぶ)監督専攻 着物ファッションで大人和風男子だ

私は佐藤ママ(さとう)ワッフル店経営みんなの協力者 フリーラブの女装な男人

私は未李依(みりい)漫画・イラスト専攻なの ポニーテールのキックボード女子よ

ボクは勘(かん)背景画専攻さ 未李依が気になるスケボー男子だよ

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