03 小説「源泉徴収殺人事件」

文字数 1,288文字

 今回はちょっと趣向(しゅこう)を変えてみます。

 正直なところを申し上げれば、飽きてきました(爆)

 予告どおりなら、「源泉徴収(げんせんちょうしゅう)」の話になるはずでしたが、踏まなければならないステップが多すぎて、スランプになっていたのです。

 ちょっとしたティータイムだと思ってお読みいただければ幸いです。

 内容は、

「新卒で大手企業に入社した、新入社員の大石主税(おおいし・ちから)くんが、うれしい初任給の日に味わった悲劇」

というテーマを、小説じたてで書いてみました。

 それではどうぞ。

   *

「わーい、はじめての給料だー! たくさんもらったぞー!」
「そうはいかんざき!」
「うわっ、古っ!」
「口のきき方には気をつけたまえ、君は税務王の前にいるのだ」
「なんか、聞いたことのあるような……」
「しゃらあああっぷ!」
「な、何ですか!?」
「大石くん、君は大切なことを忘れている!」
「な、何のことです……?」
「その明細に記載されているのは手取り額ではない、社会保険料を天引きさせてもらう!」
「え、天引きされてこの額なんじゃ……?」
「黙れ、小僧! わたしは君に現実を見せるため、特務より派遣されたのだ!」
「それ、なんてジブ――」
「わあーっ! ほえんにゃあっ!」
「なんで今度はライオンき――」
「つべこべ抜かすな! とにかく天引きだ! 天引き後の額はこれだ!」
「バ○ス!」
「ふん、青二才が。これが政府の密命の力よ」
「ちょっと、やりすぎなんじゃ……著作け――」
「ばああああありいいいいいあああああっ!」
「いちいち古いですね!」
「ふん、若造にはいいめくらましだろう?」
「あーあ、俺の給料が……こんなに少なくなっちまって……」
「思い知ったか、この世には決してあらがえない存在があるのだ」
「もう、いいすか? 帰っても……? せっかくの給料日だ。ちょっとうまいものでも食ってから――」
「そうはいかんざき!」
「いや、わかったから!」
「いちばーん、大事なことを忘れてやしないか?」
「と、いうと……?」
「源泉徴収の天引きだ」
「……」

 こうして、大石主税は灰になった。

「むにゃむにゃ……ゆ、夢か……飲み屋からマンションに帰って、眠ってしまったようだ。ああ、よかった……だいたい、現実にあんなやり方があるはずないんだ……ふぁあ、まだ夜の8時か。せっかくの給料日だ、もう一杯くらい、ひっかけてから――」
「そうはいかんざき!」
「ぎにゃあああああっ――!」

 恐怖の連鎖、それは決して終わらないのだ、決して……

(完)

   *

 いかがでしたでしょうか?

 睡魔と必死で戦いながら書いたので、目も当てられない内容になってしまいました(汗)

 投稿記事の内容だけではなく、ペース配分も考えたほうがよいですね。

 まあ今回は、ティータイムということで。

 投稿ペースは削っても、中身をしっかり調整していければと思います。

 読んでくださり、ありがとうございます。

 それでは、失礼いたします。
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