3 喪失

文字数 175文字

 暑い季節でないものの火葬まで日数があるので、ロムの死んだ翌朝ドライアイスを買いに行き、バスケットに横たわるロムの脇に詰め、職場に出かけた。
 その日の夕方、仕事から帰ってくると、妻は朝出かけたときと同じように、ロムのそばに座っていた。

 日に日に冷たく、硬くなっていくロムの姿を見て、私も妻も、一刻も早くロムを火葬してあげたいと思うようになっていた。
 
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