第9話 オカルトマニア

文字数 576文字

俺もそうだが俺の彼女もオカルトマニアでコレを見せたら食いつくに違いない。

明日も今朝から会う約束をしてるからその時に話してみよう。

職場で赤外線で中を調べた時に浮かび上がった動物の頭らしき影が見えた。

アレはなんなのか?

木彫りの様な表面に彫られた見た事のない文字。どうやってくっついてるのかわからない正四面体。もしかするとオーパーツである可能性すらある。

キューブを置くとコトリと音がした。

表面が少しズレてる事に気づいた。

キューブの表面は一面だけほんの少しズレる。すると更にどこかの面が少しだけ動く仕掛けらしい。順序よくズラしていくと開くというカラクリの箱があるがそういう事なのか?

俺は無我夢中で試行錯誤したがやはり開かなかった。

「くそっ!ダメか!」

俺は疲れてキューブを放り出すと風呂に入った。

風呂場で石鹸を置いた時に何もしてないのに動いた気がした。

「お、念動力か?」

いや、違うだろ、石鹸の窪みに閉じ込められた空気が逃げようとして石鹸を動かしてるだけだ。

お味噌汁のお椀が動くのと同じ原理だ。

風呂から上がった俺は念動力を使いたいと子供の頃思ってた事を思い出した。

「サイコキネシス!」

そう言ってふざけてキューブに触った。

ゴトリ

そんな音がして箱の蓋が開いた。

「え?ま、まさか!ほんとに?」

箱の中に居た何者かと目が合った。

俺は急に立って居られなくなってその場に倒れた。
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