第6話 逃げるが勝ち!
文字数 3,691文字
俺は東条屑。無能な仲間のせいで所持金がゼロ円になった俺達は任務を遂行してお金を稼ぐためにグリズリーベアの討伐のため森の入り口に来ている。
「顔だけ女勝手に決めつけんな、そんなロリガキみたいな体に興奮するかよ。」
「うるせえ!殺すぞ!」
「ゴハッ!」
怒った詩織は一撃で俺を殴り倒した。
「おかしい濡れ衣を証明しようとしただけなのに」
なんて理不尽な奴なんだ、このクソ女が俺は殺されたことも許してやったっていうのに……、握手会だけじゃダメだ。もっともっと復讐してやる。
「人の体を馬鹿にした罰よ」
「あのー屑さん、荷物重たいので早くいきませんか?」
ふむふむ、和の方は辛そうだな。よし少し元気出てきた。
「それじゃ森に入っていくか」
俺達三人は深い緑の森の中に進む。
「でもグリズリーベアってどれぐらい大きいいの?」
「屑さんヒグマサイズなら俺達殺されてしまいますよ」
「初心者おすすめだし子熊ぐらいじゃないか?」
全く、初心者おすすめでヒグマサイズが出てくるわけないだろ、スキルを習得したとはいえ勝てる気がしないぞ。
俺達は更に一時間程森の中へと歩いた。そして出会ってしまった体長が三メートルはあろうかという巨大な熊に。
「あれがグリズリーベア……、あんなの勝てる訳無くね?」
俺は体長三メートルほどの熊、グリズリーベアを指差した。
「勝てるでしょだってあんた達今魔法使いでしょ?」
詩織は杖を指差した。
は?いやいや魔法なんか簡単に防がれそうだろ。転生二日目で死ぬとか馬鹿らしくて嫌だ。そうだ……。
「よしっ、和攻撃してみろよ」
「えっ……、分かった。フレア!」
和の杖の先から火の玉が飛び出した、グリズリーベアは火の玉が当たり少し悲鳴を上げた、その後怒ったように吠えた。
「あまり効いてなさそうだな」
やば……、攻撃一発じゃ意味なさそうだな。たくさん当てないと倒せないのか、え?無理じゃね?
グリズリーベアは俺達に気が付きこちらに向かって走ってきた。
「あっやばい、あとよろしく!テレポート」
俺の姿はその場から消えた。
「はぁぁぁぁ⁉あいつ何一人で逃げてんのよ!」
と、怒りに震えている。
「すまん詩織あとは任せた、信じてるぞ!クリアー!」
和の姿は見えなくなった。
「和、ちょっと待ちなさいよ!か弱い乙女一人置いて行く気?私も透明にしなさいよ!」
「無理あいつ鼻良さそうだし匂いで追われると困る、だから囮になってくれ。」
「だからって私を囮にしないでよ!」
グリズリーベアは唸りながら詩織に向かって一目散に走る。
「あーもう!プラススピード!」
詩織はバフを自分に掛けて走って逃げた。
場面は再び森の入り口にまで戻る。詩織が走ってこちらに向かって来た。
「やっと来たか」
「はぁ……はぁ……あんたら何私一人置いて行ってんのよ」
詩織は息切れしている。
フハハハ!バカがざまあみろ、まだまだ置き去りにしてやる。
「そんなことより作戦を思いついたから戻るぞ」
「えぇー、私今戻ったばかりでへとへとなのに……。」
と、詩織はその場に座り込んだ。
「俺だって今戻ったばかりだから文句言うなって」
「あんたはグリズリーベアに追いかけられてないからゆっくり歩いて戻れたでしょ」
「ハイハイそこまでにしろ。疲れてるのはみんな同じなんだから行くぞ」
俺は手を叩いて、歩き出した。
さてさてあと一回置いて行けばちょうどいいか?一応見とくか。
「あんたは最初にテレポートで逃げたから疲れてないでしょ」
「ついてこないなら置いて行くぞ」
和は俺を追いかけ、森の中へと再び歩き始めた。
さてさてあと一回置いて行けばちょうどいいか?一応様子見とくか。
「……あーもう!分かったわよ」
詩織は俺達を追い付こうと走った。俺と和は追い付かれないように走り出した。
「はぁ⁉ちょっと待ちなさいよ」
詩織はより必死に走った。一時間ほど走って俺達は再びグリズリーベアを見つけた。
「はぁ……はぁ……そういえば作戦って何?」
追い付いた詩織は杖に寄りかかっている。
「すぐ分かる、フレア!」
屑はグリズリーベアに向けて杖から火の玉を放った。火の玉は見事的中しグリズリーベアは怒り走って来る。
「このあとはどうすんの?」
「俺は逃げるテレポート」
その場から俺の姿は消えた。
「ちょっと待って私もう本当に走れないんだけどあのバフ三分しか持続しないし使った後はものすごく疲れんのよ」
「そうかドンマイ。なら防御魔法でも使えば?俺は逃げるから、クリアー」
和の姿が見えなくなった。グリズリーベアは残った詩織に向かって走った。
アハハハ!この前は仕方なく俺を殺したことを許したが勝手に全員の軍資金を使うからだ、このバカがよぉ‼アハハハ!
「バリアー、あいつらマジで何なのよ。仲間なのに魔物を前に置いて行くなんて、私一人じゃ死ぬに決まってるのに……。あの世で必ず絶対ぶっ殺す!」
詩織は疲れ果てて座り込み防御スキルで身を守っているがグリズリーベアは構わず攻撃をしようとした。
「今だ‼フレア!フレア!フレア!フレア!」
「フレア!フレア!フレア!フレア!」
俺の掛け声に合わせて俺と和はグリズリーベアを挟んで姿を現し火の玉を集中砲火下した。集中砲火を受けたグリズリーベアは必死に暴れて抵抗するが抵抗空しく倒れた。
「大丈夫か?」
俺は座り込んでいる詩織に手を伸ばした。
随分と哀れな姿だな、復讐出来てスッキリしたわ~。
「大丈夫か?じゃないわよ、ぶっ殺すわよ」
詩織は俺の手を取り立ち上がった。
「そう言うなよ。挟み撃ちで強襲するあの友情の囮大作戦か攻撃しては逃げるピンポンダッシュ作戦しかあの化け物に勝つ方法はなかっただろ?」
「最初はピンポンダッシュ作戦のつもりだったが詩織お前が走れないってなったから屑が急遽変更してくれたんだぞ?」
その通りだ、この顔だけ女は思いやりの心を持つべきだ。というか詩織なら普通にグリズリーベアを倒せたんじゃないのか?
「でもどんな作戦があるか聞いたときに説明しないさいよ!」
「あぁー、それはだなー面倒くさかったんだよ」
と、俺は右手の人差し指で右耳裏ポリポリと掻いた。
本当はただただ怯えている姿を見て楽しみたかっただけなんだけど、これ言うと怒るだろうな。
「はああ⁉マジで覚えてなさいよあんたら体力が回復したら絶対にボコボコにしてやるわ!」
詩織の俺達を見る目に殺気が乗る。
やばい!どうする?どうすれば俺だけは詩織に怒られないようにできるんだ?そうだっ!
「そう怒るなって握手会やらなくていいからさ」
「言ったわね⁉それなら許す」
詩織の目から殺気が消えご機嫌で答えた。
「握手会は本当に嫌なんだな……、じゃあ帰るか。」
俺達はギルドに向かって歩き始めた。
あー、本当に疲れた。何時間も歩いてそれもこいつらが勝手に金を使ったせいで……。転生二日目からこんなことになって本当に魔王に討伐できるのだろうか?先が思いやられるな。
二時間程歩きギルドに到着した。
「お疲れさまです。こちら報酬の3万ギラです」
受付嬢は俺に報酬を手渡してくれた。
あの化け物みたいな熊を討伐しても三万ギラしか貰えないのか……、やはりあいつらの使った額は異常だな。
「ありがとうございます。あのすいませんパーティーメンバー募集したいんですけどどうしたらいいですか?」
「あそこの壁に条件を書いた紙を張っていれば入りたい方が来ます。」
受付嬢は任務掲示板の横の壁を指差した。
「ありがとうございます」
「メンバー募集?どうしてだ?」
和は本当に不思議そうに聞いてきた。
「今日任務に行ってみて感じたけどこのパーティーのアタッカーは魔法使いしかいないだろ、だから距離を詰められたら逃げることしか出来なくなるからな」
それも詩織が戦えばいいだけの話なのだが……、あの無能の説得は大変そうだから諦めている。
「確かにそうだな。まあ新メンバー加入までは詩織を囮にするか」
「そうだな」
「ムリムリ、あんな思いもう無理だから!」
詩織は全力で首と手を振っている。
そうこいつは一切戦おうとしないのだ。
「じゃあ新メンバー連れてくるか、任務に行かなくていいようにお金稼いで来い」
こいつは本当に顔が良いのだからその顔を活かして金を稼いできて欲しいものだ。
「囮なら屑でも和でもいいじゃない。」
「ダメだ。そうしたら今回みたいに挟み撃ちができないしアタッカーの数が半減して倒せず反撃される可能性が格段に上がる」
和が分かりやすく説明した。
「というわけだ。早く人が来るように祈るんだな」
「えぇぇ……。」
詩織は項垂れた。
「お前の唯一の長所の顔を使って勧誘して来いよ」
「その通りよ!私のこの顔があれば一人ぐらい入って来るでしょ」
詩織は手当たり次第ギルド内にいる冒険者に勧誘するが断られる。
「顔がいいのに断られてるな。」
「当たり前だ。あいつは顔が良すぎるから美人局だと思われてるんだろ」
そう、顔があまりに良すぎる人に一緒に何かしない?と聞かれれば多くの人が美人局と感じてしまうのは当然だ。
そこからも詩織は断られても、断られても色々な人に声をかけ続けた。
「顔だけ女勝手に決めつけんな、そんなロリガキみたいな体に興奮するかよ。」
「うるせえ!殺すぞ!」
「ゴハッ!」
怒った詩織は一撃で俺を殴り倒した。
「おかしい濡れ衣を証明しようとしただけなのに」
なんて理不尽な奴なんだ、このクソ女が俺は殺されたことも許してやったっていうのに……、握手会だけじゃダメだ。もっともっと復讐してやる。
「人の体を馬鹿にした罰よ」
「あのー屑さん、荷物重たいので早くいきませんか?」
ふむふむ、和の方は辛そうだな。よし少し元気出てきた。
「それじゃ森に入っていくか」
俺達三人は深い緑の森の中に進む。
「でもグリズリーベアってどれぐらい大きいいの?」
「屑さんヒグマサイズなら俺達殺されてしまいますよ」
「初心者おすすめだし子熊ぐらいじゃないか?」
全く、初心者おすすめでヒグマサイズが出てくるわけないだろ、スキルを習得したとはいえ勝てる気がしないぞ。
俺達は更に一時間程森の中へと歩いた。そして出会ってしまった体長が三メートルはあろうかという巨大な熊に。
「あれがグリズリーベア……、あんなの勝てる訳無くね?」
俺は体長三メートルほどの熊、グリズリーベアを指差した。
「勝てるでしょだってあんた達今魔法使いでしょ?」
詩織は杖を指差した。
は?いやいや魔法なんか簡単に防がれそうだろ。転生二日目で死ぬとか馬鹿らしくて嫌だ。そうだ……。
「よしっ、和攻撃してみろよ」
「えっ……、分かった。フレア!」
和の杖の先から火の玉が飛び出した、グリズリーベアは火の玉が当たり少し悲鳴を上げた、その後怒ったように吠えた。
「あまり効いてなさそうだな」
やば……、攻撃一発じゃ意味なさそうだな。たくさん当てないと倒せないのか、え?無理じゃね?
グリズリーベアは俺達に気が付きこちらに向かって走ってきた。
「あっやばい、あとよろしく!テレポート」
俺の姿はその場から消えた。
「はぁぁぁぁ⁉あいつ何一人で逃げてんのよ!」
と、怒りに震えている。
「すまん詩織あとは任せた、信じてるぞ!クリアー!」
和の姿は見えなくなった。
「和、ちょっと待ちなさいよ!か弱い乙女一人置いて行く気?私も透明にしなさいよ!」
「無理あいつ鼻良さそうだし匂いで追われると困る、だから囮になってくれ。」
「だからって私を囮にしないでよ!」
グリズリーベアは唸りながら詩織に向かって一目散に走る。
「あーもう!プラススピード!」
詩織はバフを自分に掛けて走って逃げた。
場面は再び森の入り口にまで戻る。詩織が走ってこちらに向かって来た。
「やっと来たか」
「はぁ……はぁ……あんたら何私一人置いて行ってんのよ」
詩織は息切れしている。
フハハハ!バカがざまあみろ、まだまだ置き去りにしてやる。
「そんなことより作戦を思いついたから戻るぞ」
「えぇー、私今戻ったばかりでへとへとなのに……。」
と、詩織はその場に座り込んだ。
「俺だって今戻ったばかりだから文句言うなって」
「あんたはグリズリーベアに追いかけられてないからゆっくり歩いて戻れたでしょ」
「ハイハイそこまでにしろ。疲れてるのはみんな同じなんだから行くぞ」
俺は手を叩いて、歩き出した。
さてさてあと一回置いて行けばちょうどいいか?一応見とくか。
「あんたは最初にテレポートで逃げたから疲れてないでしょ」
「ついてこないなら置いて行くぞ」
和は俺を追いかけ、森の中へと再び歩き始めた。
さてさてあと一回置いて行けばちょうどいいか?一応様子見とくか。
「……あーもう!分かったわよ」
詩織は俺達を追い付こうと走った。俺と和は追い付かれないように走り出した。
「はぁ⁉ちょっと待ちなさいよ」
詩織はより必死に走った。一時間ほど走って俺達は再びグリズリーベアを見つけた。
「はぁ……はぁ……そういえば作戦って何?」
追い付いた詩織は杖に寄りかかっている。
「すぐ分かる、フレア!」
屑はグリズリーベアに向けて杖から火の玉を放った。火の玉は見事的中しグリズリーベアは怒り走って来る。
「このあとはどうすんの?」
「俺は逃げるテレポート」
その場から俺の姿は消えた。
「ちょっと待って私もう本当に走れないんだけどあのバフ三分しか持続しないし使った後はものすごく疲れんのよ」
「そうかドンマイ。なら防御魔法でも使えば?俺は逃げるから、クリアー」
和の姿が見えなくなった。グリズリーベアは残った詩織に向かって走った。
アハハハ!この前は仕方なく俺を殺したことを許したが勝手に全員の軍資金を使うからだ、このバカがよぉ‼アハハハ!
「バリアー、あいつらマジで何なのよ。仲間なのに魔物を前に置いて行くなんて、私一人じゃ死ぬに決まってるのに……。あの世で必ず絶対ぶっ殺す!」
詩織は疲れ果てて座り込み防御スキルで身を守っているがグリズリーベアは構わず攻撃をしようとした。
「今だ‼フレア!フレア!フレア!フレア!」
「フレア!フレア!フレア!フレア!」
俺の掛け声に合わせて俺と和はグリズリーベアを挟んで姿を現し火の玉を集中砲火下した。集中砲火を受けたグリズリーベアは必死に暴れて抵抗するが抵抗空しく倒れた。
「大丈夫か?」
俺は座り込んでいる詩織に手を伸ばした。
随分と哀れな姿だな、復讐出来てスッキリしたわ~。
「大丈夫か?じゃないわよ、ぶっ殺すわよ」
詩織は俺の手を取り立ち上がった。
「そう言うなよ。挟み撃ちで強襲するあの友情の囮大作戦か攻撃しては逃げるピンポンダッシュ作戦しかあの化け物に勝つ方法はなかっただろ?」
「最初はピンポンダッシュ作戦のつもりだったが詩織お前が走れないってなったから屑が急遽変更してくれたんだぞ?」
その通りだ、この顔だけ女は思いやりの心を持つべきだ。というか詩織なら普通にグリズリーベアを倒せたんじゃないのか?
「でもどんな作戦があるか聞いたときに説明しないさいよ!」
「あぁー、それはだなー面倒くさかったんだよ」
と、俺は右手の人差し指で右耳裏ポリポリと掻いた。
本当はただただ怯えている姿を見て楽しみたかっただけなんだけど、これ言うと怒るだろうな。
「はああ⁉マジで覚えてなさいよあんたら体力が回復したら絶対にボコボコにしてやるわ!」
詩織の俺達を見る目に殺気が乗る。
やばい!どうする?どうすれば俺だけは詩織に怒られないようにできるんだ?そうだっ!
「そう怒るなって握手会やらなくていいからさ」
「言ったわね⁉それなら許す」
詩織の目から殺気が消えご機嫌で答えた。
「握手会は本当に嫌なんだな……、じゃあ帰るか。」
俺達はギルドに向かって歩き始めた。
あー、本当に疲れた。何時間も歩いてそれもこいつらが勝手に金を使ったせいで……。転生二日目からこんなことになって本当に魔王に討伐できるのだろうか?先が思いやられるな。
二時間程歩きギルドに到着した。
「お疲れさまです。こちら報酬の3万ギラです」
受付嬢は俺に報酬を手渡してくれた。
あの化け物みたいな熊を討伐しても三万ギラしか貰えないのか……、やはりあいつらの使った額は異常だな。
「ありがとうございます。あのすいませんパーティーメンバー募集したいんですけどどうしたらいいですか?」
「あそこの壁に条件を書いた紙を張っていれば入りたい方が来ます。」
受付嬢は任務掲示板の横の壁を指差した。
「ありがとうございます」
「メンバー募集?どうしてだ?」
和は本当に不思議そうに聞いてきた。
「今日任務に行ってみて感じたけどこのパーティーのアタッカーは魔法使いしかいないだろ、だから距離を詰められたら逃げることしか出来なくなるからな」
それも詩織が戦えばいいだけの話なのだが……、あの無能の説得は大変そうだから諦めている。
「確かにそうだな。まあ新メンバー加入までは詩織を囮にするか」
「そうだな」
「ムリムリ、あんな思いもう無理だから!」
詩織は全力で首と手を振っている。
そうこいつは一切戦おうとしないのだ。
「じゃあ新メンバー連れてくるか、任務に行かなくていいようにお金稼いで来い」
こいつは本当に顔が良いのだからその顔を活かして金を稼いできて欲しいものだ。
「囮なら屑でも和でもいいじゃない。」
「ダメだ。そうしたら今回みたいに挟み撃ちができないしアタッカーの数が半減して倒せず反撃される可能性が格段に上がる」
和が分かりやすく説明した。
「というわけだ。早く人が来るように祈るんだな」
「えぇぇ……。」
詩織は項垂れた。
「お前の唯一の長所の顔を使って勧誘して来いよ」
「その通りよ!私のこの顔があれば一人ぐらい入って来るでしょ」
詩織は手当たり次第ギルド内にいる冒険者に勧誘するが断られる。
「顔がいいのに断られてるな。」
「当たり前だ。あいつは顔が良すぎるから美人局だと思われてるんだろ」
そう、顔があまりに良すぎる人に一緒に何かしない?と聞かれれば多くの人が美人局と感じてしまうのは当然だ。
そこからも詩織は断られても、断られても色々な人に声をかけ続けた。