第7話 会いたい

文字数 225文字

 病魔が蔓延る疾病院(クランケン)は問題を起こした守護署の署員が警護に配属される場所だった。
 人間ではないヘクサだから、患者から病気が伝染するうつることはなかったが、患者が逃げ出そうとするのを阻止し、連れ戻す仕事は心が痛んだ。
 外に出たい、その姿がかつてのシリルと重なるからだ。

 会いたい。シリルに会いたい。

 だが、都の端にある疾病院から離宮に入ることは不可能だ。
 それでも、会いたい気持ちはずっと変わらずに存在していた。

 だが、二人は想像しなかった形で再会する。
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登場人物紹介

ヘクサ

……大樹から人の姿へ変化した植物の化身

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