第３２話　ところで、マスクはどうなった

　記憶によれば、そもそもマスクは人に感染させないためであって、自分の身を守るものではなかったはず。
　マスクする＝ 人にうつさない、ぐるりと回って自分も感染しないという、そういうイメージだったが。

　自分のことばかり考えないで、ひとのことを考えて行動なさい── もしこのコロナ騒動から学ぶべきものがあるとしたら、そんな当たり前のような、基本的なことなのではないかと思う。
　身勝手な振る舞いばかりしてると、チャンと自分に返ってくるという。

　それにしても中国製品の不買運動なんか、世界中でできないものだろうか。
　コロナの発生源は中国なのだし、もう何もできないだろうけれど、一体何がどうなってこうなったのか、もし良心があるのなら原因を述べてほしい。

　それによって、もう罰なんか与えないで、いろいろ悪いことをしているけれど、もうしない、という方向に行ってくれたら、やっと信用できる国になれる… 夢物語だナ、書いてる本人が。

　ラジオなんかでも上海に住む日本人が生活のことを明るくレポートしていたりするけれど、どうしてそんな明るく報告できるのか分からない。
　テニス選手が行方不明になったりウイグルや台湾にひどいことをして、国家に逆らう者が消されるような国が、いいわけがない。

　目に見えて問題がありありなのに。内政干渉とかいう前に、人間として、という大前提があるだろうに。そこに、国やら何やらは関係ないだろう。

　起こったことには、必ず原因がある。それをしっかり立ち止まって、見つめ返す。何なら、もう先へ進まなくていい。
　過去になった悪事を、なぜそうなったのか、何がそうさせたのかを、とにかく突きつめる。でないと、また繰り返す。

　ところで、マスクはしばらく、まだ着用しよう。「メガネが曇りにくいマスク」。これも製造元は中国、販売は日本なんだけど。ああ。