第6話

文字数 1,162文字

「私に話があるから来たんでしょ、何?」

ソファーに座りながらマネージャーが口にするとブライトが口を開いた。

「柚葉を鬼の国に連れていきたい」

「柚葉が鬼の国に行きたいと言えば私は何も言わない」

「……」

「何?」

「反対するかなと思ってたから」

「私は…」

険しい顔でマネージャーがソファーから立ち上がるとブライトが口を開いた。

「花梨(かりん)、どうした」

「鬼が柚葉の家から柚葉を連れ去った」

「鬼?この街に鬼は俺しかいないはずだが」

「ブライト、柚葉の家に行きましょう」

「あぁ」

ブライトは花梨の運転で柚葉の家に向かった。

その頃、柚葉は剛史の家の寝室のベッドで眠っていた。

剛史は眠る柚葉の頬に触れながらドレス着物に触れた。

その時、柚葉が目を覚ました。

柚葉は身体を起こし離れ見つめた。

「剛史、頭の角…」

「柚葉」

剛史が手を伸ばし触れようとしたその時、柚葉は目を閉じ顔をそらした。

剛史はドレス着物を掴み引き裂き柚葉の身体を倒し覆い被さった。

「剛史…」

「……」

剛史は柚葉を見つめその後、唇を奪い身体も奪った。

ー剛史の家ー

花梨とブライトは家を見つめた。

「この家に鬼の気配を感じる」

「まさか、あいつが」

「私がインターホンを鳴らすから」

「……」

花梨の言葉を聞かずブライトはドアを蹴り壊し中に入った。

花梨も中に入った。

そしてブライトと花梨は寝室で剛史にむりやり行為をされている柚葉の姿を目撃した。

「柚葉!」

花梨が叫ぶとブライトは剛史に近づき離れさせ殴り倒した。

剛史は立ち上がり「邪魔をするな」と言ってブライトに向かっていった。

ブライトは剛史を魔法で眠らせた。

花梨は柚葉に近づき身体を抱き起こし声をかけた。

「柚葉、しっかりして柚葉」

「マネージャー…」

柚葉は気を失った。

「花梨、柚葉を頼む」

「わかった」

花梨が柚葉の身体を支えながら寝室から出ていくとブライトは眠っている剛史を起こし声をかけた。

「起きろ」

「……」

剛史は身体を起こしブライトを見つめた。

「ただの人間が何で鬼の力を持っている」

「鬼の男がくれた黒い小さな願い玉を飲んだら頭に角が生えたんだ」

「俺の目を見ろ」

「……」

剛史はブライトの光る眼に力を奪われ剛史は倒れ頭の角が消えた。

ブライトはある男に会うため森林に向かった。

ー森林ー

黒い髪、赤い瞳、黒いスーツ姿の男性が森林の中で立ち尽くしていた。

「……」

「……」

ブライトが姿を現すと男性が背を向けたまま声をかけた。

「俺がここにいるとよくわかったな」

「人間を鬼にしたのお前だろ」

「願いは叶わなかったようだな」

「マーティン、鬼の国に帰れ」

「……」

マーティンはブライトに近づき耳元で囁いた。

「お前の幸せむかつく、だからお前から柚葉を奪ってやる」

「……」

「……」

ブライトとマーティンは睨み合いその後、マーティンは森林から姿を消した。

ブライトは1人、険しい顔で立ち尽くした。
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